「こわい」と感じる理由は、子ども自身にもよくわからないことがあります。
夜の暗さ、静けさ、おばけの想像…大人が寄り添いたくても、どう声をかければいいのか迷う場面もありますよね。
今回は、子どもの感じる「こわい気持ち」に寄り添う絵本を特集します。
児童書専門の司書として、“こわさの輪郭”をやさしく示してくれる9冊を選びました。
後半では、暗い夜をあたたかく照らす灯りや、そばに置いておける小さな相棒も紹介しています。
「こわい」の正体をやさしく知る──気持ちの輪郭がつかめる絵本
子どもが感じる「こわい」は、理由がはっきりしないまま胸の中にふくらむことがあります。
まずはその気持ちに名前をつけてあげることが、安心への第一歩。
ここでは、“なんでこわいの?”をやさしく整理し、気持ちの輪郭が少し見えてくる絵本を集めました。
📘日常の中でいろいろな気持ちを言葉にしていくヒントがほしいときは、気持ちを言葉にする絵本もあわせて読むと、声のかけ方のイメージがふくらみます。
『おしえて!サンリオキャラクターズ いろんなきもち こわいって なあに?』──「こわい」をやさしく言葉に変える入口
『おしえて!サンリオキャラクターズ いろんなきもち こわいって なあに?』は、「どうしてこわくなるの?」という疑問を、サンリオキャラクターたちと場面ごとにたどっていく絵本です。
体がドキドキする感じや、こわいと思ったときの対処を、[おはなし][しつもん][レッスン]の三部構成でやさしく提示。幼い子にも無理なく届きます。
こわさを単なる“苦手”として切り離すのではなく、「こういう時に感じるんだね」と気持ちをことばにしやすくなる一冊。
“こわい入門書”として、とても扱いやすい作品です。
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“こわい”をことばに置き換える入門書。
おはなし→しつもん→レッスンの流れで幼児にも届きます。
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『どうして こわいの?』──こわさの正体をいっしょに見つけていく物語
『どうして こわいの?』は、停電の夜に生まれた“こわい”を、親子でゆっくり整理していくお話です。
暗闇がわからなくてこわい、音の正体がつかめなくてこわい、言われたことばが胸に残ってこわい──そんな気持ちの正体をていねいに描き、恐怖を「理解できる感情」へと少しずつ変えていきます。
気持ちに理由を与えてあげるだけで、こわさと付き合う力が育つことを感じられる作品。
夜の不安にそっと寄り添いたいときに選びたい一冊です。
停電の夜をきっかけに、親子で「こわいってどんな気持ち?」を掘り下げていく物語。
知らないこと・激しいことば・自分を守るためのこわさなど、恐怖の正体を整理しながら、“こわさと付き合う視点”へ導きます。
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『カラーモンスター きもちは なにいろ?』──まざった気持ちを“見える形”にする
『カラーモンスター きもちは なにいろ?』は、ぐるぐる混ざった気持ちを色のモンスターに分けていくことで、心の中を整理していく物語です。
不安や“こわさ”も、怒り・悲しみ・喜びと同じように「ただそこにある気持ち」として扱われるため、子どもが感情を落ち着いて受け止めやすくなります。
読み終わったあとに「今日は何色だった?」と親子で話しやすいのも◎。
“こわい”を含む複雑な感情をやわらかく可視化してくれる、定番の一冊です。
ごちゃごちゃになった気持ちを色のモンスターに分けていく人気作。
“こわい”に近い不安も、怒り・悲しみなどと並べて見える化できるので、「いろいろな感情の中のひとつとしてのこわさ」を伝えやすくなります。
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暗闇・おばけ──“見えないこわさ”に寄り添う絵本
夜の静けさや見えないものの気配は、子どもにとって“理由のわからないこわさ”につながりやすいものです。
特に暗闇やおばけは想像がふくらみやすく、気持ちが大きく揺れがち。
ここでは、こわさを否定せず「一緒にいてくれる存在」や「夜の世界の新しい見え方」をそっと示してくれる絵本を紹介します。
『ねんねのおばけ』|こわい夜に“そばにいてくれる存在”を感じる物語
『ねんねのおばけ』は、友だちの家で眠れなくなったアコちゃんのもとへ“ねんねのおばけ”がそっと寄り添う物語です。
こわい気持ちを「こわくないよ」と消し去るのではなく、“そのままの気持ち”を一緒に抱えてくれる存在がいる安心が、子どもの体をゆっくり緩めていきます。
寝つけない子のためのベッドタイムストーリーとして編集された一冊で、暗闇や物音の不安を「理解できる気持ち」としてやわらかく受け止められる構成です。
友だちの家で眠れなくなった子のそばに、“ねんねのおばけ”がそっと現れるお話。
こわい気持ちにフタをせず、「こわいね」と一緒にいてくれる存在がいることで、少しずつまぶたが重くなっていく流れを描きます。
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『やねうらべやのおばけ』|“知らないものがこわい”気持ちがほぐれるお話
『やねうらべやのおばけ』は、“こわがらせたい”おばけと女の子が出会う少し不思議なお話です。
古い家の屋根裏にすむ小さなおばけと、そこへ通ってくる女の子。
最初は「こわがらせたい」おばけも、やり取りを重ねるうちに見え方が変わっていきます。
知らないものだったから“こわい”——その正体に光が当たると、気持ちが少しずつほぐれていく流れです。
木炭えんぴつの抑えたトーンが、夜の空気とやわらかなユーモアを引き立てます。
“こわがらせたい”おばけと、やねうらべやで出会う女の子の物語。
最初はこわい存在として現れるおばけが、関わるうちに少しちがう姿に見えてくる構成で、「知らないものだからこわい」という感覚の変化を味わえます。
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『ちびくまくんとおほしさまのき』|夜が“こわいだけの場所”ではなくなる物語
『ちびくまくんと おほしさまのき』は、夜がこわくて暗い部屋に入れないちびくまくんが、ぱぱくまと外へ出かけるところから始まります。
暗闇の世界が“こわい場所”だけでなく、“きれいであたたかい場所”にも変わり得ることを、春の光とともにそっと示してくれる構成です。
見えなかった夜の表情に気づくことで、こわさが少し軽くなる読後感です。
夜がこわくて暗い部屋に入れないちびくまくんが、ぱぱくまと“おほしさまのき”を見に出かけるお話です。
夜のこわさに、やさしい意味が灯る。親子で“外の暗さ”を見に行きたくなる一冊。
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安心できる居場所がある──“こわさの先”を照らす絵本
こわい気持ちは、なくそうとするとかえって大きくなることがあります。
大切なのは「こわさを抱えたまま戻れる場所」があること。
ここでは、安心できる人や空間に支えられながら、気持ちが静かに整っていく物語を選びました。
こわい夜の先に、小さな勇気が芽ばえる流れをそっと描く3冊です。
📘夜以外の場面でゆらぐ気持ちにも寄り添いたいときは、子どもの不安に寄り添う絵本もあわせて読むと、日常のいろいろな場面と結びつけやすくなります。
『かいじゅうたちは こうやって ピンチを のりきった』|こわい気持ちとの付き合い方がわかる絵本
『かいじゅうたちは こうやって ピンチを のりきった』は、“注射”“くらやみ”“みんなの前で話す”など、子どもが抱えやすい不安を「かいじゅう」として可視化し、ドクターと一緒に対処の手順をたどる構成です。
こわさを無理に追い払わず、「まず知る」「少し離れる」「作戦を試す」というステップが場面ごとに示され、感情との付き合い方をやわらかく練習できます。
“こわいままでもいい”という前提が保たれているので、読み手にも安心が残ります。
こわさを「なくす」より、まず「知る」。
ドクター監修で“知る→距離を取る→作戦を持つ”が自然に学べます。
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『だいじょうぶ、ここにいるよ』|寄り添ってくれる人がいる安心を描く物語
『だいじょうぶ、ここにいるよ』は、「こりすとくまくん」シリーズの最新作。
こわい夢を見た“こりす”のそばで“くまくん”が静かに寄り添い、気持ちを受け止める時間が丁寧に描かれます。
こわさを消そうとせず、「こわいね」を合図に少しずつ落ち着きを取り戻す流れが印象的。
夜や暗さへの不安に、言葉より先に“安心できる存在”を感じさせてくれます。
夜がこわい気持ちを否定せず、「ここにいるよ」と寄り添う安心を手渡す一冊。
眠れない夜にも、そっと呼吸が整います。
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ねむれないよるのこと|暗闇の“こわい”をやわらげる夜の旅
『ねむれないよるのこと』は、どうしても眠れない夜の「ぼく」が、ふしぎな生きものに誘われて夜の電車へ乗り、にぎやかで静かな“よるの街”をめぐる物語です。
暗さ=こわいだけではなく、音や光に出会い直す体験へ。
ページを追うほど、夜に張りついていた緊張がほどけていきます。
読み終わりに、ただの夜・穏やかな夜が少し近づく一冊。
なかなか眠れない夜に、“よるの国”を旅する列車に乗る主人公のお話。
眠れない“いま”を連れて歩くうち、暗さの中にもやさしい景色が見えてきます。
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こわい夜をやさしくほどく小さな道具──安心につながる“光と手ざわり”

暗い部屋や静かな夜がこわくなるとき、そばに“ほんの少しの光”や“触れられる安心”があるだけで気持ちはゆっくりほぐれていきます。
物語と同じように子どもの不安に寄り添い、寝室やリビングでそっと支えになってくれる上質なアイテムを選びました。
過度に刺激せず、静かな安心を届けてくれるものばかりです。
ミッフィーのやわらかライト|暗い夜に“触れられる安心”を灯す
ミッフィーのBundle of Lightは、手のひらにのる小さなサイズながら、ぷにっとやわらかい光がふわっと広がるライトです。
暗い部屋がこわい夜でも、そばにそっと置くだけで「ここに光がある」という安心に変わっていきます。
15分タイマーで自然に消えていくため、入眠前の静かな時間にもぴったりですね。
暗さの中で指先に触れた瞬間、こわい夜が“眠れる夜”へとゆっくりほどけていくような、小さなあかりです。
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木製ブックライト|“本を開くと光が生まれる”安心の仕掛け
木製カバーのブック型LEDライトは、本をひらくと光がふわりと灯るユニークな照明です。
スイッチを探す必要がなく、「こわい時はこの本を開いてみよう」という小さな儀式が安心の合図になります。
落ち着いた雰囲気にもよくなじみ、読み聞かせ前後の灯りとしても使いやすいアイテムです。
本をひらく小さな儀式が合図になり、ふわりと生まれる光が“こわい”をほどいて、部屋を静かな図書室へ連れていってくれます。
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Putty ベアのぬいぐるみ|こわさを抱えた体をそっとゆるめる相棒
Putty Nursery ベアは、思わずぎゅっとしたくなるやわらかさと、くたっと寄り添う姿が魅力のぬいぐるみです。
こわい気持ちで体がこわばってしまう夜でも、その肌ざわりに触れていると呼吸がゆっくり落ち着きやすくなります。
派手な装飾がないので、気持ちを乱さず“そばにいる安心”をそっと届けてくれる相棒になりますね。
ぎゅっと抱いた手にやわらかさが伝わった瞬間、こわばりがほどけて呼吸がゆるみますね。
こわい夜が“眠れる時間”へそっと戻っていくときの相棒です。
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まとめ──“こわい”気持ちをひとりにしないために、絵本ができること
こわい気持ちは、子どもにとってとても大きく、ことばにしづらいものです。
しかし、夜や暗闇、おばけの場面をそっと物語として受け取ることで、「あ、こんな気持ちなんだ」と自分の中の不安に名前がつき、心がすっと落ち着くことがあります。
絵本は“怖さをなくす道具”ではなく、怖さを抱えたまま安心できる場所へ連れていく灯りのような存在です。
ぴん、ときた絵本は、ぜひ手元に置いてみてください。
今日の揺れた気持ちが、明日の「だいじょうぶ」に少しずつ変わっていきますように。
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