子どもの「挑戦する気持ち」を育てる絵本【児童書専門の司書が選ぶ】13作品

ピンクの花を触ろうとしている3歳くらいの子どもの後ろ姿

「できるかな」「やってみたい」――そんな小さなつぶやきは、子どもが成長へ踏み出す合図です。
失敗や不安を感じながらも挑戦しようとする姿には、見守る大人のまなざしが欠かせません。
絵本には、その一歩を支える力があります。

今回は、読んだあとに、もう一度やってみようと思える。
そんな前向きな気持ちをそっと育ててくれる絵本を紹介します。

目次

挑戦する気持ちを育てる絵本選び|注目したいテーマと表現

子どもが挑戦する姿を描いた絵本には、前向きな気持ちを支える工夫があります。
登場人物の表情やことばのリズム、失敗への向き合い方など、注目しておきたい要素はさまざまです。

ここでは、絵本を選ぶときに大切にしたい視点を整理します。

小さな前進が“自信”につながる流れは、
【自信を高める絵本】の記事でさらにくわしく紹介しています。

年齢別に見る「はじめての挑戦」を支える絵本

小さな手で靴をはく、園の門をくぐる、学校で初めての発表をする――挑戦の形は年齢ごとに少しずつ変わっていきます。

乳児期には「できた!」の喜びを積み重ねる物語を、幼児期には失敗してもまた立ち上がる力を描いた絵本を。小学生には、努力や自立を通じて自分を信じる気持ちを育てる作品が寄り添います。

司書の視点で見る“挑戦”を描く絵本の魅力

挑戦をテーマにした絵本には、登場人物の表情や言葉のリズムから、子どもの心の動きが伝わってきます。
小さな不安やためらいを描きながら、前へ進もうとする姿を自然に肯定している点が印象的です。

読み手に力強さを求めず、日常の延長として“がんばる気持ち”を描いているところに、このテーマの魅力があります。

失敗しても前を向ける|挑戦を支える絵本の物語

うまくいかない日も、つまずいた瞬間も、挑戦の一部。
子どもが失敗を経験することは、次の行動を考える大切なきっかけになります。

絵本の中では、何度も挑戦を重ねながら少しずつ成長していく姿が描かれています。
ここからは、失敗を通して気持ちを立て直す過程に焦点を当てた物語を紹介します。

失敗から学び、もう一度すすむ主人公の絵本|レジリエンスを育む3冊

転んでも泣かずに立ち上がる。うまくいかなくても工夫して次へ進む。
くり返し挑戦する物語は、失敗を“悪いこと”ではなく次の一歩に変える手がかりをくれます。

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くり返しのリズムが心地よく、やり直すことが自然に前向きに感じられます。親子で声に出して読むと、挑戦のサイクルが体感できますよ。

『もういっかい!』(作・絵:ブリッタ・テッケントラップ/訳:木坂涼/ひさかたチャイルド)
目安:3歳〜
春に目覚めたおおきなハリネズミとちいさなハリネズミが、「もういっかい!」とくり返しながら一日を過ごします。
何度も挑戦する姿が愛らしく、ページをめくるたびに温かな気持ちが広がります。
シンプルな言葉のリズムが心地よく、親子で声に出して楽しめる絵本です。

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短い物語を10本収録。うまくいかなかった場面や不安な気持ちにやさしい言葉で寄り添い、次の一歩を示す構成です。1話数分で読めるので、寝る前や朝の支度前などにも取り入れやすい一冊です。

『きみのこころをつよくする えほん』(著:足立啓美/絵:川原瑞丸/主婦の友社)
目安:年長〜小学校低学年から
失敗や落ち込みを、やさしい言葉で包みなおしてくれる一冊です。
10の短いお話の中に「できなかったことも、がんばった証」という温かなメッセージが込められています。読み終えたあと、少し気持ちが軽くなるように感じられます。

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思いどおりにいかなくても、あわてず自分のペースで。関西弁のやさしい語りが、失敗のあとに気持ちを整えるヒントをくれます。親子で声に出すと、自然に“またやってみよう”の空気が生まれそうですね。

『ぼちぼちいこか』(作:マイク・セイラー/絵:ロバート・グロスマン/訳:いまえ よしとも/偕成社)
目安:3歳〜
何をしてもうまくいかないカバが、最後に「ぼちぼちいこか」とつぶやきます。
関西弁のテンポとユーモアが心地よく、読む人の力をふっと抜いてくれる絵本です。
親子で笑いながら、がんばりすぎない気持ちを取り戻せます。

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思うようにいかない気持ちを受けとめるという点では、イヤイヤ期に寄り添う絵本とも通じます。

子どもが共感しやすい“がんばる心”の描かれ方|『大ピンチずかん』シリーズ

子どもが絵本に心を寄せるのは、主人公が“自分のように”悩み、努力しているからです。


『大ピンチずかん』は、図書館でも予約待ちが多く発生している人気シリーズ
完璧なヒーローではなく、失敗したり、ため息をついたりしながらも前に進む姿が、読む子どもの心を動かします。

失敗しても前を向くたくましさを、ユーモラスに描いているシリーズです。

『大ピンチずかん』(作:鈴木のりたけ/小学館)
身近な「大ピンチ」をレベルやなりやすさで紹介する、図鑑のような一冊です。
転んだり、こぼしたり――そんな場面をユーモラスに見つめ直せます。
読みながら、気持ちが少し軽くなるように感じられます。

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『大ピンチずかん 3冊セット』(作:鈴木のりたけ/小学館)
子どもも大人も「あるある!」と共感する瞬間を、ユーモアたっぷりに図鑑化。 大ピンチずかん シリーズは、ちょっとしたミス、日常のつまずき、思いがけないピンチ――それらを「大ピンチレベル」という新しい視点で整理しています。
3冊まとめて手元に置くことで、日々の“もしも”を楽しみに変え、家族でクスクス笑える時間を共有できますね。大人にもおすすめの一組として、贈りもの・読み聞かせ・本棚の一席に選んでほしいシリーズです。

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『大ピンチずかん』関連グッズも登場!

大ピンチずかんカルタ!』(作:鈴木のりたけ/小学館)
『大ピンチずかん』シリーズがそのままカルタになった特別版
レベル1〜100までの“ピンチ”を100枚の絵札と100枚の読み札で再現し、遊びながら失敗や挑戦の面白さを味わえる構成です。
裏面にはピンチレベルの数字や絵合わせパズルも。シリーズファンをはじめ、初めて大ピンチずかんシリーズの世界観に触れるお子さまも楽しめる工夫が詰まったカルタです。

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大ピンチずかんカレンダー(2026)(日本能率協会マネジメントセンター)
『大ピンチずかん』の世界観をそのまま楽しめる2026年版カレンダー。
毎月ちがう“ピンチ”のイラストが登場し、めくるたびに笑顔がこぼれます。曜日や祝日はすべてひらがな表記です。
さらに「大ピンチのきもち」シール付きで、うまくいかなかった日やがんばった日を楽しく記録できます。クイズやおまけページもあり、1年を通して親子の会話が生まれるカレンダーです。

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年齢別・場面別に選ぶ挑戦の絵本|がんばる心を育てる9選

挑戦は、年齢や環境によって少しずつかたちを変えていきます。 保育園での朝の支度、家庭でのお手伝い、学校での発表——どれもその子なりの「やってみたい」という気持ちの表れです。
絵本を通して、生活の中の小さな挑戦を前向きに積み重ねていけるように、年齢や場面に合わせた作品を紹介します。

大切な節目にそっと寄り添う一冊を探してみてください。

幼児期:小さな挑戦と成功体験につなげる絵本

衣服の着脱やお手伝いなど、幼児期は「できるかな?」の瞬間がたくさんあります。
失敗しても繰り返し挑戦するうちに、子どもは自信を積み重ねていきます。

そんな日常の小さな挑戦につなげられる絵本を集めました。
読むたびに「やってみよう」と思える時間をつくれるとよいですね。

『コんガらガっち どっちにすすむ?の本』(作・絵:ユーフラテス/小学館)
目安:3歳〜
分かれ道を選びながら読み進める参加型の絵本です。「次はどっち?」と自分で決める体験が続き、選択→結果→また選ぶ、の小さな挑戦が自然に積み重なります。

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『しろくまのパンツ』(作・絵:tupera tupera/ブロンズ新社)
目安:3歳〜
パンツをなくしたしろくまが、ねずみと一緒に探し回ります。めくるたびに現れる“だれのパンツ?”で予想→答え合わせをくり返し、考える楽しさが続きます。ユーモラスなやり取りに笑いが生まれ、最後に“自分のパンツ”の正体が分かる発見が小さな達成感につながります。

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『おべんとう(改訂版)』(作・絵:小西英子/福音館書店)
目安:3歳〜
おかずを一つずつ詰めていき、最後に完成する達成の流れが明快です。「つぎはなにを入れる?」と相談しながら読み進めると、手順を踏む楽しさと“できた!”の実感を味わえます。

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小学生期:努力や友情を通じて挑戦を描く絵本

小学生になると、挑戦は「自分ひとりのがんばり」から「仲間とともに取り組む体験」へと広がっていきます。
友だちとの協力や家族の支えの中で、努力を積み重ねていく物語は、子どもたちに信頼や思いやりの大切さを教えてくれます。

学校行事や習い事など、節目のタイミングに読みたい絵本を集めました。

『スイミー』(作:レオ・レオニ/訳:谷川俊太郎/好学社)
小さな魚たちが力を合わせて海に立ち向かう物語です。それぞれの違いが力になることを、印象的な色彩で描いています。
読みながら、協力することの心強さに思いを寄せられます。

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『はじめてのキャンプ』(作・絵:林明子/福音館書店)
大きい子たちにまじって、はじめて一晩を過ごす女の子の気持ちが丁寧に描かれています。
静かな夜の不安や、やりとげたときの表情が心に残ります。
行事前の読み聞かせにも選びやすい一冊です。

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いちねんせいの1年間 はしれ、ゴールの むこうまで!』(作:くすのきしげのり/絵:稲葉卓也/講談社)
運動会を舞台に、走るのが苦手な男の子の日々を描いています。
ゴールをめざす気持ちや、周りに支えられる心の動きがすなおに伝わってきます。
前を向く力について、静かに考えられる絵本です。

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「失敗してもやってみよう」という気持ちに寄り添う絵本は、自己肯定感を高める絵本の中でも扱っています。

新しい一歩を応援する——“挑戦”に寄り添う絵本

卒園、入学、誕生日。新しい環境へ向かう節目には、「がんばってね」と言葉にするよりも、絵本でそっと想いを伝えたくなります。

挑戦する気持ちは、日々の中で少しずつ育つもの。
手元に置いて何度も読み返したくなる物語は、これからの道のりをやさしく照らしてくれます。

自己肯定をテーマにした短文×絵の構成。新しい場面に向かう子へ「そのままで大丈夫」を伝えやすい内容です。

『きみは たいせつ』(作・絵:クリスチャン・ロビンソン/訳:横山和江/BL出版)
目安|3歳〜
色と形のシンプルな表現で、「だれもがたいせつ」というメッセージをまっすぐに伝える一冊です。
新しい節目にも選びやすく、読むたびに自分らしさをそっと確かめられます。

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シンプルな言葉と挿絵の連なり。迷いに寄り添うフレーズが多く、“挑戦前”の心に合います。

『ぼく モグラ キツネ 馬』(作・絵:チャーリー・マッケジー/訳:川村元気/飛鳥新社)
目安|8歳〜
やさしい言葉と、線画を中心にした表現でつづられる人生のことば集です。
ページを開くたびに、今の気持ちに寄りそう一文に出会えるかもしれません。
贈り物にも選びやすい一冊です。

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できることの増加を反復で描く定番。新生活の節目に「成長=少しずつ」を伝えられます。

『おおきくなるっていうことは』(作:中川ひろたか/絵:村上康成/童心社)
目安|3歳〜
くり返しのリズムにのせて、「できること」が少しずつ増えていく喜びを描いています。
入園・入学の季節にも手に取りやすく、読み終えてからの会話も自然に生まれます。

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家庭でできる読書の工夫|挑戦する心を育てる時間

小さなじょうろで草に水を上げる4歳くらいの女の子

絵本は読むだけでなく、“そばにある”ことで子どもの心を育てていきます。
家庭の中でどんなふうに本と出会い、どんな時間を過ごすかによって、挑戦への姿勢は少しずつ形づくられていくのでしょう。

児童専門の司書としての経験をもとに、家庭での読書時間をより豊かにする工夫を紹介します。
ページをめくる音、親子のまなざし。その積み重ねが、挑戦の芽を育てます。

読み聞かせのときの“声の出し方”や“集中をつくるコツ”は、こちらで詳しく紹介しています。
【絵本の読み聞かせのコツ|児童書専門の司書が伝える】

絵本をそばに置くことで育つ“自分で選ぶ力”

お気に入りの絵本が手に届く場所にあると、子どもは自然と「これを読もう」と選ぶようになります。
その小さな選択が、挑戦のはじまりです。
読んだ回数や内容よりも、自分で選ぶこと自体に意味があります。

表紙が見える向きで置く、寝室やリビングに本を点在させるなど、自由に手を伸ばせる環境を整えることが大切です。家庭の本棚は、子どもの世界を広げる入り口になります。

家族で楽しむ「読み返し」が生む挑戦の習慣

同じ絵本をくり返し読む時間には、成長の手ざわりがあります。 物語を覚えた子どもは、自分でページをめくり、セリフをまねて“もう一度”に挑戦。 その姿には、前へ進もうとする小さな意志がにじみます。

「今日はどんな気持ちで読んだ?」――そんな問いかけが、努力や達成を言葉に変えるきっかけです。
絵本を囲む時間が、家族の中に自然な挑戦の循環を生み出します。

夜の時間に穏やかに読めるものとしては、寝かしつけにおすすめの絵本も人気です。

“やってみたい!”を応援するキャラクターグッズ

絵本で芽ばえた「挑戦してみたい」気持ちは、日常の中で続けてこそ育ちます。
お気に入りのキャラクターと一緒なら、お手伝いも支度ももっと楽しい時間に。

ここでは、子どもの「自分でやりたい」を応援子どもッズを紹介します。

キャラクターと一緒にがんばる|子ども包丁&エプロン

切る・運ぶ・並べる、小さな工程で「できた!」を重ねられます。 絵本キャラクターの道具は気持ちが前向きになり、準備から片づけまでがスムーズ。 軽くて扱いやすい素材が中心で、日々の練習にちょうどいい実用性。
※包丁の使用:必ず保護者が見守ってください。硬い食材のカットは避けましょう。
※エプロン:プリント部は摩擦・水濡れで色移り注意。

最初の一本に。バナナやきのこからチャレンジしてみてくださいね。

🎁ヤクセル|はらぺこあおむし こども安全包丁

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“きんぎょ”と台所へ。面ファスナーで着脱らくらく、初めてのお手伝いにちょうどいい。

🎁学研ステイフル|きんぎょがにげた こどもエプロン〈K23003〉

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朝の支度を楽しく整える|ベビーリュック&タイムボード

ベビーリュックは「じぶんで背負う」儀式づくりに最適。胸ベルトや内ポケット付きなら実用性も上々。 年少前後にちょうどいいサイズ感で、通園準備がすっと進みます。
おしたくタイムボードは、やることと残り時間を可視化でき、切り替えがスムーズになります。 静かなアラームやマグネット・卓上対応で、洗面所や玄関にも設置しやすい。
※リュック:ストラップの遊びひもにご注意ください。※タイムボード:小さな部品・電池の誤飲防止に配慮を。

🎁 おさるのジョージ|ベビーリュック〈K-7530/バナナワッペン〉

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色が減っていくから一目でわかる。朝の支度がゲームみたいに進む、親子の強い味方。

🎁ドリテック|おしたくタイムボード〈T-334〉

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子どもの挑戦を応援する絵本|まとめ

挑戦とは、「できるかもしれない」と思う心の動きの連続です。
絵本は、その一歩を支える伴走者のような存在。

読書を通して、子どもが自分の力を信じ、小さな挑戦を積み重ねていけるように。
今日もページの向こうで、勇気の芽が静かに育っています。

📚 あとがき

挑戦には、うまくいかない時間も、思いがけない発見もあります。
絵本はそのすべてを受けとめ、もう一度やってみようとする力をそっと照らしてくれます。
読み聞かせの声、ページをめくる音、寄り添うまなざし――。
その積み重ねの中で、子どもも大人も少しずつ「できた」の形を見つけていくのかもしれません。

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この記事を書いた人

児童書専門の司書、子どもは2人です。子どもと本をつなぐ小さな図書室のような情報サイト『Room E726.6』を運営しています。

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