クリスマス絵本のおすすめ22選|児童書専門の司書が0歳から小学生まで年齢別に紹介 

サンタがクリスマスツリーを持っている小さな置物

クリスマスが近づくと、サンタを待つ気持ちや、きらめく飾りを見つめる時間を絵本でも楽しみたくなりますよね。

赤ちゃんは顔や色、繰り返しにふれ、幼児期には仕掛けや物語の世界へ。

小学生になると、クリスマスに込められた願いや、人を思う心にも目が向きます。

同じ年齢でも、手を伸ばす一冊は子どもによってさまざまです。

今回は、年齢をひとつの目安に、いまの興味や家庭での読み方に合うクリスマス絵本を紹介します。

お子さまの心が動く一冊とともに、クリスマスを待つ時間を楽しみましょう。

目次

クリスマス絵本の選び方とおすすめ早見3冊

表紙にサンタやツリーが描かれていても、ページを開いた先にある楽しみは一冊ずつ異なります。

仕掛けにふれる時間、繰り返しの言葉を親子で重ねる時間、物語の余韻をゆっくり味わう時間。

「どんなふうに読みたいか」を思い浮かべることが、一冊を選ぶ手がかりになります。

年齢と物語の長さ、絵本ならではの楽しみ方という二つの視点から、選ぶ目安を見ていきましょう。

年齢と物語の長さを目安に選ぶ

選ぶ際の参考として、年齢ごとの楽しみ方と物語の長さを整理しました。

🎄 0歳~1歳:顔や色を目で追い、短い言葉や繰り返しの音にふれる絵本

❄️ 2歳頃:型抜きや探し絵に参加しながら、短い展開を楽しむ絵本

🎄 3歳~4歳:仕掛けを動かし、出来事のつながりも追える物語

❄️ 5歳~6歳:登場人物の気持ちを受け取り、想像や問いを広げる作品

🎄 小学生:細かな描写を読み込み、物語に込められたテーマを考える作品

年齢は、楽しみ方の変化を知るためのおおよその目安です。

絵を見る時間や言葉への反応には個人差があるため、同じ年齢でも前後の段階に挙げた絵本が合うことがあります。

しかけ・定番・物語の深さから選ぶ

年齢に加えて、絵本を開いたときにどのような時間を過ごしたいかも、選ぶポイントになります。

🎄 仕掛けに参加して楽しむ

ページをめくる、隠れたものを探す、形の変化を見るなど、手や目を動かしながらクリスマスの世界にふれられます。

🎄 定番の物語を親子で味わう

長く読み継がれてきた作品には、毎年の読書を家族の思い出として重ねていける魅力があります。

🎄 物語の奥にあるテーマを考える

サンタの存在やクリスマスの意味、人を思う気持ちなど、読み終えたあとにも話が続く作品です。

仕掛け、定番、物語の深さのうち、家庭で楽しみたい時間に近いものから選んでみましょう。

迷ったときのクリスマス絵本おすすめ早見

顔と繰り返し、仕掛けと物語、読み込む楽しさ。

年齢と読書体験の違いがひと目で分かるように、入口となる3冊を選びました。

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フェルトをめくって遊ぶ赤ちゃんに

『クリスマス いないいないばあ!』
カラフルなフェルトをめくると、ゆきだるまやサンタさんが「ばあ!」。
赤ちゃんの手が伸びる、くり返しの遊びです。
年齢目安:0歳~1歳
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しかけをのぞき、先を予想したい子に

『まどから おくりもの』
窓から見える姿を手がかりに、サンタさんの贈り物を予想するしかけ絵本。
ページをめくるたび、愉快な勘違いが明らかになります。
年齢目安:3歳~4歳
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幻想的な物語に浸りたい小学生に

『急行「北極号」』
クリスマス・イブの夜、急行「北極号」に乗った少年は北極点へ。
幻想的な旅の先に、「信じること」の静かな余韻が残る物語です。
年齢目安:小学生
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📘 クリスマスプレゼントとして贈る一冊を探しているときは、クリスマスプレゼントにおすすめの絵本も参考になります。

0歳~1歳におすすめのクリスマス絵本3冊

0歳~1歳のころは、一冊を通して物語を追うよりも、目に留まった絵を見たり、短い言葉の響きを聞いたりする読み方が中心です。

クリスマス絵本では、顔の表情、見つける遊び、はっきりした色や光沢が、本と出会うきっかけになります。

読み方をひとつに決めず、その日の反応に合わせて、気になるページを何度でも楽しめる本を選びました。

※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます。

『クリスマス いないいないばあ!』|フェルトをめくって「ばあ!」を楽しむ

雪だるまやサンタさんが、カラフルなフェルトの向こうにかくれています。

「いないいない……」とフェルトをめくると、こちらを向いた顔が「ばあ!」。

同じ言葉と動きを繰り返しながら、次の「ばあ!」を一緒に待つ時間も遊びのひとつです。

最後に待っているのは、鏡に映る赤ちゃん自身。

読み手の声と赤ちゃんの表情が重なり、クリスマスの読み聞かせがそのまま遊びになります。

まだ「もう一回」と言えない赤ちゃんも、フェルトへ伸びる手がアンコール。
はじめてのクリスマスの読み聞かせにも選びたい絵本です。

『クリスマス いないいないばあ!』
作:インゲラ・アリアニウス
出版社:岩崎書店
対象年齢:目安 0歳~1歳 

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

『ぴよぴよどーこだ? メリークリスマス』|ひよこはどこ?親子で見つけるクリスマス

クリスマスツリーや雪だるま、靴下、リースが並ぶ絵の中に、小さなひよこがかくれています。

「ぴよぴよ、どーこだ?」の問いかけに続くのは、「いたいた、いたね」のうれしい答え。

0歳のうちは、大人が指さす先を目で追うことから。

自分で探すようになったら、同じページをもう一度開いて答えを確かめる楽しみも。

見つけるたびに「いたね」と声を重ねる、赤ちゃんとのやりとりが主役の探し絵です。

見つけるのは、ひよこだけではありません。
いつの間にか大人より先に指さす、小さな成長にも出会えます。

『ぴよぴよどーこだ? メリークリスマス』
作:accototo
出版社:ポプラ社
対象年齢:目安 0歳~1歳 

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『きらきら ぴかぴか メリークリスマス!』|色と光でクリスマスを眺める

ページを開くと、はっきりとした色のクリスマスモチーフが、ホログラムの光とともに目に飛び込んできます。

視力が発達の途中にある乳児期を意識し、強い色とぴかぴか光る絵を取り入れた知育絵本です。

本をゆっくり傾ければ、光の当たり方で輝きが動き、同じページにも違う表情が生まれます。

言葉を聞く日も、絵をじっと見る日も。

赤ちゃんの視線を追いながら、クリスマスの色と光を一緒に眺められます。

まだお話を追わない赤ちゃんにも、光はちゃんと届きます。
本を傾けるだけで始まる、目で読むクリスマスです。

『きらきら ぴかぴか メリークリスマス!』
監修:瀧 靖之/絵:あかいし ゆみ
出版社:朝日新聞出版
対象年齢:目安 0歳~1歳

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

2歳におすすめのクリスマス絵本4冊

型抜きの向こうにある形を当てたり、隠れたサンタを探したり。

2歳ごろになると、自分でページをめくり、見つけたものを指さし、耳に残った言葉をまねるなど、絵本への関わり方が少しずつ広がります。

形や色を使った遊びに加え、短い物語を聞く楽しさにもふれられる時期です。

じっくりお話を聞く日にも、手を動かして遊びたい日にも、クリスマス絵本がそれぞれの時間に寄り添います。

『クリスマスのかくれんぼ』|型抜きの形から答えを想像する

ページに開いた形をのぞき、「これは何かな?」と考えるところから始まります。

めくった先に現れるのは、ツリーやトナカイなど、クリスマスを彩るものたち。

見えていた一部分がひとつの絵に変わる瞬間に、予想する面白さと答えを知る喜びが重なります。

形を指でなぞったり、知っている名前を声に出したりと、2歳の「見つけた」を親子で分かち合える絵本です。

正解より面白いのは、めくる前のひと言。
「何に見える?」と聞けば、思いがけない答えに出会うことも。

『クリスマスのかくれんぼ』
作・絵:いしかわ こうじ
出版社:ポプラ社
対象年齢:目安 2歳頃~ 

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『ボード・ブック コロちゃんのクリスマス』|コロちゃんと準備の一日をたどる

子犬のコロちゃんは、ママと一緒にクリスマスの準備に大忙しです。

プレゼントを包み、ツリーを飾りながら、家の中をクリスマスらしく整えていきます。

しかけをめくると現れるのは、コロちゃんが気にしていたものや、その先の出来事。

準備でにぎわう時間から、サンタクロースを待つ夜へ。

厚みのあるページを何度も開きながら、コロちゃんと一緒にクリスマスを迎える気分を味わえます。

クリスマスは、待つ時間まで楽しい。
飾りつけを始める日に開けば、コロちゃんの忙しさがわが家の準備にも重なります。

『ボード・ブック コロちゃんのクリスマス』
作:エリック・ヒル/訳:まつかわ まゆみ
出版社:評論社
対象年齢:目安 2歳頃~
 

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

『サンタさん どこにいるの?』|仕掛けを動かしてサンタを見つける

きょうはクリスマス。サンタさんは、どこにいるのでしょう。

矢印に沿ってしかけを動かすと、隠れていたサンタさんがひょっこり現れます。

自分の手で絵を変え、「いた!」の瞬間を何度でも繰り返せるのが、この本のおもしろさです。

8ページの短い展開に、探す期待と現れたときの驚きがぎゅっと詰まっています。

サンタさんを登場させるのは、子どもの指。
自分でつくった「いた!」だから、何度でも繰り返したくなります。

『サンタさん どこにいるの?』
作:ひらぎ みつえ
出版社:ほるぷ出版
対象年齢:目安 2歳頃~ 

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

『さんかくサンタ』|まる・さんかく・しかくでクリスマスを描く

サンタはさんかく、背中の袋はまる、おうちはしかくです。

三つの形が組み合わさり、プレゼントや眠っている男の子へと姿を変えていきます。

声に出せば、「さんさんさんかく」「まんまるふくろ」と弾むようなリズム。

絵具やクレヨン、パステルなどで仕上げた12色の色紙を、一枚ずつ手で切り貼りして作られています。

鮮やかな色の奥に、手仕事ならではのあたたかな質感が残る絵本です。

まる・さんかく・しかくの三つだけで、クリスマスはこんなに豊かになる。
子どもにも大人にも、形の面白さを見せてくれます。

『さんかくサンタ』
作:tupera tupera
出版社:絵本館
対象年齢:目安 2歳頃~ 

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3歳~4歳におすすめのクリスマス絵本5冊

「サンタさんはいつ来るの?」「クリスマスってなあに?」 3~4歳ごろには、季節の行事に「どうして?」や「次は?」が重なる場面も増えてきます。

仕掛けの先を想像したり、登場人物と一緒にクリスマスの準備を進めたりと、物語への関わり方も一段深くなる時期です。

ここでは、仕掛けと物語を一緒に楽しむ本、仲間と準備する物語、クリスマスの由来や待つ時間にふれる作品を紹介します。

『まどから おくりもの』|窓の向こうを予想して物語を楽しむ

サンタさんは、窓からちらりと見えた姿を頼りに、その家へのプレゼントを選びます。

ところが、穴あきの窓が見せていたのは、部屋の中のほんの一部分。

動物の姿だと思った形も、ページをめくれば別の絵へと変わり、サンタさんの勘違いが明らかになります。

「今度は合っているかな」と先を考えるうちに、読み手も贈り物配りの仲間入り。

見えているものだけではわからないおかしさを、しかけと物語の両方で味わうロングセラーです。

最初は窓にだまされ、次はサンタさんより先に見破る側へ。
結末を知ってからもおもしろい、しかけ絵本です。

『まどから おくりもの』
作・絵:五味太郎
出版社:偕成社
対象年齢:目安 3歳頃~ 

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『ぺぺとココ クリスマスのもみのき』|みんなの飾りでツリーを完成させる

ぺぺとココがもらったのは、クリスマスツリーの飾りでした。

ふたりが選んだのは、その飾りをつける本物のもみの木。

家へ運ぶと、友だちが思い思いの飾りを持って集まってきます。

飾りが増えるたび、少しずつ華やかになっていくツリー。

みんなでひとつのものをつくるうれしさが、にぎやかな絵から伝わります。

飾りは、同じでなくていい。
色も形もばらばらだからこそ、みんなでつくったツリーになります。

『ぺぺとココ クリスマスのもみのき』
作:おおで ゆかこ
出版社:アリス館
対象年齢:目安 3歳頃~ 

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『しかけえほん クリスマスって なあに』|仕掛けとともにクリスマスの始まりを知る

静かな夜、羊飼いたちが羊の番をしているところから物語は始まります。

空に現れた星に導かれ、東方の三博士も贈り物を手に旅へ。

たどり着いた馬小屋では、イエス・キリストが生まれたばかりです。

中央に開いた穴は、ページをめくるたび、物語を導く星へ少しずつ近づく窓のよう。

ディック・ブルーナの明快な絵とともに、キリスト教に伝わるクリスマスの物語を親子でたどれます。

サンタさんやプレゼントだけではないクリスマスを、子どもの手の中へ。
祝いの始まりにある物語と、やさしく出会えます。

『しかけえほん クリスマスって なあに』
作:ディック・ブルーナ/訳:ふなざき やすこ
出版社:講談社
対象年齢:目安 3歳頃~ 

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『ぐりとぐらのおきゃくさま』|大きな足跡の先を追う

ぐりとぐらは、雪の上に自分たちよりもずっと大きな足跡を見つけます。

跡を追った先は、なんとふたりの家。

玄関の赤いコート、暖炉の前の手袋と靴下、部屋の隅の大きな袋――持ち主の姿だけが見当たりません。

家じゅうを探すうち、台所からカステラを焼く甘い匂いが漂ってきます。

その先に待つのは、大きなケーキを囲む、にぎやかなクリスマス。

何十年たっても、大きな足跡は子どもを物語の先へ連れていく。
1967年から読み継がれる、クリスマスのロングセラーです。

『ぐりとぐらのおきゃくさま』
作:中川李枝子/絵:山脇百合子
出版社:福音館書店
対象年齢:目安 3歳頃~ 

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『クリスマスのふしぎなはこ』|箱の中で近づくサンタを待つ

クリスマスの前の日、男の子が床下で見つけたのは、小さな箱でした。

ふたを開けると、中にはまだ遠くにいるサンタさんが見えます。

箱をのぞくたびに現れるのは、森を走り、北の町を抜け、男の子の町へ近づいてくる姿。

ごはんを食べ、お風呂に入り、布団へ向かういつもの時間のかたわらで、箱の中だけが刻々と動いていきます。

「もう来たかな」と待つ気持ちを、眠りにつく直前までそっと抱えていられる物語です。

サンタさんは、どこかで今もこちらへ向かっている。
クリスマス・イブの「まだかな」を、眠るまでの物語に変えてくれます。

『クリスマスのふしぎなはこ』
文:長谷川摂子/絵:斉藤俊行
出版社:福音館書店
対象年齢:目安 3歳頃~ 

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3つ並んだ赤いリボンの小さなプレゼントの飾り

5歳~6歳におすすめのクリスマス絵本5冊

プレゼントを配り終えたサンタは、どんな朝を迎えるのでしょう。

煙突のない家にはどうやって入り、「本当にいるの?」という問いにはどんな答えがあるのでしょうか。

5歳~6歳向けのクリスマス絵本には、楽しい物語の奥に、想像することや人を思うことへつながる作品があります。

ここでは、働くサンタの姿、自由に広がる仮説、喜びを分かち合う心を描いた5冊を取り上げます。

『さむがりやのサンタ』|ぶつぶつ言いながら働くサンタの一日

「やれやれ、またクリスマスか!」と目を覚まし、寒さにぶつぶつ言いながら支度に取りかかるサンタ。

食事をすませ、トナカイの世話をし、そりにプレゼントを積み込む姿には、魔法の存在というより、忙しく働く大人のような現実味があります。

雪や煙突に文句を並べても、子どもたちへの配達は最後まできちんと果たすところが、なんとも律儀です。

帰宅後は温かいお風呂に入り、ビールとたっぷりのごちそうで、ようやく自分の時間を楽しみます。

気難しさの奥にやさしさがにじむ、ひと味違ったサンタの姿が魅力です。

夢を届けるサンタにも、仕事の前後には暮らしがある。
魔法の裏側まで見せるから、このサンタは妙に忘れられません。

『さむがりやのサンタ』
作・絵:レイモンド・ブリッグズ/訳:すがはら ひろくに
出版社:福音館書店
対象年齢:目安 5歳頃~
 

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『おばけのキルトの すてきなクリスマス』|見つけた喜びを友だちへ運ぶ

薄いシーツのおばけたちは、寒い冬になると外へ出られません。

けれども、厚いパッチワークでできたキルトにとって、雪の夜は気持ちよく飛べる季節です。

人間の町へ出かけたキルトは、色とりどりの灯りや、楽しそうにお祝いする人々の姿に目を奪われます。

この景色を友だちにも届けようと、吹雪で落ちた大きな枝を家へ運び、みんなで飾りつけることに。

自分にできることから、同じ楽しさを分け合う場所をつくる。その思いやりが、静かな冬景色をやさしく照らします。

同じ飾りがなくても、同じように祝わなくてもいい。
キルトがつくるのは、おばけたちにぴったりのクリスマスです。

『おばけのキルトの すてきなクリスマス』
文:リール・ネイソン/絵:バイロン・エッゲンシュワイラー/訳:石井睦美
出版社:光村教育図書
対象年齢:目安 5歳頃~

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『サンタクロースって ほんとに いるの?』|子どもの問いからサンタの本質を考える

「煙突がなくても入れるの?」「どうしてほしいものがわかるの?」

お風呂で始まった子どもたちの質問は、外に出てからも次々に続きます。

両親が返すのは、仕組みを言い切る説明ではなく、子どもの想像を受け止めながら考えた言葉です。

「子どものほしがっているものがわかるひとだけがサンタになれる」という答えから浮かぶのは、贈る相手をよく見つめ、その喜びを願う人の姿。

いるかいないかだけで終わらず、「サンタとは誰なのか」を親子で話したくなる絵本です。

煙突や鍵、贈り物をめぐる親子の問答。
その先に、贈る相手を知り、喜びを願う人としてのサンタが見えてきます。

『サンタクロースって ほんとに いるの?』
文:てるおか いつこ/絵:すぎうら はんも
出版社:福音館書店
対象年齢:目安 5歳頃~ 

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『サンタさんは どうやって えんとつを おりるの?』|思いつく限りの仮説を楽しむ

大きな体のサンタさんは、細い煙突をどうやって通り抜けるのでしょう。

ベルトをぎゅっと締める、ねずみほど小さくなる、ぺたんこになってドアの下を通る――考えは、もっともらしいものから大胆な空想へ飛び移っていきます。

水道の蛇口からにゅるりと出てくる案まで現れても、どれが正解かは最後まで決まりません。

ジョン・クラッセンのとぼけた絵を眺めながら、「ほかにもあるかも」と親子で想像を足したくなる作品です。

「いる」と信じる心も、「どうして?」という問いも、この本は置き去りにしません。
想像を壊さず、親子でサンタを考える言葉が見つかります。

『サンタさんは どうやって えんとつを おりるの?』
文:マック・バーネット/絵:ジョン・クラッセン/訳:いちだ いづみ
出版社:徳間書店
対象年齢:目安 5歳頃~

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『はじめてのクリスマス』|いつも贈るサンタへ特別な一日を

世界中にプレゼントを配り終えたサンタは、家に帰って眠り、翌日にはまたおもちゃ作りへ――それが毎年のクリスマスでした。

「それだけ?」と驚いたしろくまをきっかけに、エルフたちはサンタのための一日を計画します。

ドーナツを囲む朝食、ツリー選び、ライトの飾りつけ、アイシングクッキー作り。

いつもの仕事へ戻ろうとしていたサンタも、初めての過ごし方に少しずつ夢中になっていきます。

いつも誰かを喜ばせてきた人が、今度は仲間に祝ってもらう。その楽しさが、にぎやかな笑いとともに広がる物語です。

いつも贈る側のサンタへ、今度はみんなから特別な一日を。
ありがとうの気持ちが、クリスマスの喜びになって返ってきます。

『はじめてのクリスマス』
文:マック・バーネット/絵:シドニー・スミス/訳:なかがわ ちひろ
出版社:偕成社
対象年齢:目安 4歳頃~
 

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小学生におすすめのクリスマス絵本5冊

クリスマスの夜を走る列車、サンタの工房、戦場に訪れたつかの間の静けさ。

小学生の読書では、季節の物語を味わうことに加え、「信じること」や「働くこと」、「平和とは何か」へと考えを深める本にも出会えます。

絵の細部を読み込み、自分の力で物語をたどり、ときには現実の社会へ目を向ける。

そんな読書の広がりをもつ5冊です。

読み終えたあとに残る問いや、誰かと交わしたくなる言葉へと、クリスマスの読書がゆっくり続いていきます。

『急行「北極号」』|北極への旅から「信じること」を考える

クリスマス・イブの夜、少年の家の前に、北極点へ向かう急行「北極号」が止まります。

列車に乗り込んだ子どもたちが、雪深い森や山を越え、サンタクロースの待つ「世界のてっぺん」へ向かう一夜の旅。

そこで少年が贈り物に選んだのは、サンタのそりについた銀の鈴でした。

光と影を緻密に描いた絵は、その出来事を夢とも現実とも言い切れない境に置き、鈴の音が聞こえるかどうかに「信じること」の意味を重ねます。

成長とともに変わっていくものと、それでも心に残り続けるものを、静かな余韻の中で考えたくなる作品です。

子どものときに聞こえた鈴は、大人になっても鳴るのか。
読む年齢が変わるたび、銀の鈴の意味も変わる物語です。

『急行「北極号」』
絵・文:C.V.オールズバーグ/訳:村上春樹
出版社:あすなろ書房
対象年齢:目安 7歳頃~
 

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『ちいさなクリスマスツリー』|家族を喜ばせる飾りを探しに

クリスマス・イブ、貧しい農家のお父さんが子どもたちのために見つけてきたのは、小さなもみの木でした。

お母さんが焼いた茶色いクッキーで飾られたもみの木は、きらきら光る星やおもちゃを加えて、家族をもっと喜ばせたいと願います。

そして、植木鉢から根を抜き、クッキーを枝に下げたまま雪の森へ。

さまざまな出会いを重ねながら進む冒険には、ひとつの願いが物語を動かしていくおもしろさがあります。

挿絵を手がかりに62ページを読み進める経験が、絵本から少し長い物語へ向かう橋となる絵物語です。

飾られるのを待たず、家族のために自分で森へ出るもみの木。
小さな主人公の大きな決心が、62ページを引っぱります。

『ちいさなクリスマスツリー』
作:アーシュラ・モリー・ウィリアムズ/絵:嶽まいこ/訳:尾﨑愛子
出版社:岩波書店
対象年齢:目安 小学校低学年~ 

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『サンタクロースと小人たち』|一年をかけて贈り物を届ける仕組みを読む

フィンランド北部の山あいには、サンタクロースと何百人もの小人、トナカイが暮らす秘密の村があります。

世界中から届く手紙の整理、おもちゃや本作り、包装、配達――クリスマスへ向かう仕事だけでなく、小人の学校や夏の暮らしまでが見開きいっぱいに広がります。

文章を読み終えてから絵へ戻ると、誰がどこで何をしているのか、本文の外にある小さな物語が次々に見つかります。

サンタの不思議を説明するだけでなく、大勢の仕事がつながって贈り物が届くまでを、何度も行き来しながら読める絵本です。

去年は気づかなかった小人が、今年は見つかる。
細部を読む楽しさが、クリスマスのたびに増えていく絵本です。

『サンタクロースと小人たち』
作:マウリ・クンナス/訳:稲垣美晴
出版社:偕成社
対象年齢:目安 5歳頃~
 

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『しごとをなくしたサンタさん』|効率だけでは測れない仕事の価値

サンタの段取りに不満をもったひとりの小人が、プレゼントを自動で届ける宅配飛行船を発明します。

サンタと飛行船は、三つの課題を通して、どちらがうまく仕事をこなせるか競うことになりました。

速さと正確さでは機械が力を発揮する一方、予定どおりに進まない場面では、経験をもつサンタの判断も欠かせません。

新しい技術と昔ながらの方法をただ対立させず、それぞれの得意をどう組み合わせるかまで、ユーモアとともに描いた物語です。

もしサンタの仕事まで自動化されたら――。
機械か人かの二択で終わらず、力を合わせる道まで見せてくれます。

『しごとをなくしたサンタさん』
作:スティーヴン・クレンスキー/絵:S.D.シンドラー/訳:こみや ゆう
出版社:好学社
対象年齢:目安 小学生~
 

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『ちいさいフクロウとクリスマスツリー』|大都会へ運ばれた小さな命を追う

森の大きな木で暮らしていた小さなフクロウは、木の穴に入ったまま、ニューヨークへ運ばれてしまいます。

その木は、ロックフェラー・センターを飾るクリスマスツリーになる予定でした。

4日間も飲まず食わずで弱っていたフクロウを見つけたのは、木を運んだ作業員です。

保護された小さな命が少しずつ力を取り戻し、再び森へ帰るまでを、2020年に実際に起きた出来事をもとに描いています。

華やかなクリスマスツリーの裏側から、身近な自然と、ひとりの行動が命を救うことへ目を向ける実話絵本です。

大きなクリスマスツリーの中に、たった一羽の小さな命。
見つけて、助けて、森へ返した人の行動まで心に残る実話です。

『ちいさいフクロウとクリスマスツリー』
作:ジョナ・ウィンター/絵:ジャネット・ウィンター
訳:福本友美子
出版社:鈴木出版
対象年齢:目安 小学生~

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馬が描かれたカードがかかっているクリスマスツリー

クリスマス絵本についてのよくある質問

クリスマス絵本を前にすると、「赤ちゃんにはまだ早い?」「12月のいつから読む?」と、選び方以外にも小さな迷いが出てきます。

きょうだいで一緒に読みたいときや、サンタへの質問が増えたときには、その家庭に合う読み方も考えたいところです。

ここでは、家庭でクリスマス絵本を楽しむときによく挙がる4つの疑問に答えます。

クリスマスの絵本は何歳から楽しめますか?

クリスマスの絵本は、0歳から楽しめます。

赤ちゃんには、顔やはっきりした色、短い言葉の繰り返しがある絵本を選ぶと、物語を理解する前でも、声や絵にふれる時間を一緒に味わえますよ。

年齢表記は目安として、絵を見つめる、ページに手を伸ばす、同じ場面を喜ぶといった、お子さまの反応を大切にしたいですね。

クリスマスの絵本はいつごろから読み始めるとよいですか?

11月後半から12月初めに読み始めると、クリスマスを待つ時間も物語と一緒に楽しめます。

ツリーを飾った日から読む、アドベントに合わせて少しずつ開く、寝る前の一冊に加えるなど、家庭の過ごし方に合わせて取り入れてみましょう。

決まった開始日はないため、街の飾りやサンタに関心を示したときも、自然な読み始めのタイミングですよ。

きょうだいで年齢が違う場合は、どう選べばよいですか?

きょうだいで一緒に読むなら、それぞれが別の楽しみ方を見つけられる本を選ぶと◎。

年下の子は絵や言葉の繰り返しを楽しみ、年上の子は物語の展開を予想したり、細かな描写を見つけたりするなど、同じ本でも注目するところはさまざまです。

一冊に合わせるのが難しいときは、交代で一冊ずつ選び、家族で読む時間を分けてもよいですね。

サンタクロースについて質問する子には、どんな絵本が向いていますか?

子どもの疑問と同じ問いが描かれた絵本を選ぶと、そのまま親子の会話へつなげられます。

「本当にいるの?」「どうやって家に入るの?」など、存在や仕組みを扱う作品には、ひとつの答えを示す本と、自由な想像を広げる本があります。

子どもが何を知りたがっているのかに耳を傾け、その問いを一緒に楽しめる一冊を選びたいですね。

年齢に合ったクリスマスの絵本で季節の読書を楽しもう

選んだ絵本は、その年のクリスマスを彩るだけでなく、翌年に開けば、お子さまが夢中になった姿まで連れてきてくれます。

思わず笑った場面や、読み終えたあとに交わした言葉も、その本と結びついた大切な思い出に。

「もう一回読んで」と開かれるページには、その子が見つけたクリスマスの喜びが宿っています。

このクリスマスも、お子さまの心に残るすてきな絵本に出会えますように。

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この記事を書いた人

児童書専門の司書、子どもは2人です。子どもと本をつなぐ小さな図書室のような情報サイト『Room E726.6』を運営しています。

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