園庭に並ぶ子どもたち。
かけっこの合図、音楽に合わせて動く体、見ている家族の拍手。
運動会が近づくと、楽しみにしている子もいれば、人前に出ることや勝ち負けが気になって、いつもより表情が硬くなる子もいます。
幼児期の運動会は、競技の結果だけでなく、にぎやかな雰囲気、友だちの動き、自分のどきどきまで、いろいろな気持ちに出会う行事です。
この記事では、運動会の雰囲気を楽しく知りたい子、かけっこやダンスに気持ちを向けたい子、勝ち負けや失敗が気になる子に分けて、幼児に読みたい運動会の絵本を紹介します。
本番前に行事の空気をのぞきたいときも、終わったあとに気持ちを受け止めたいときも。
親子でひらける一冊を探してみませんか。
運動会の絵本を幼児に選ぶ前に|気持ち別の選び方と早見
運動会の前後には、楽しみ、どきどき、勝ち負けへの気がかり、終わったあとの疲れなど、いくつもの気持ちが重なります。
絵本を選ぶときは、行事そのものを知りたいのか、かけっこやダンスに目を向けたいのか、気持ちを受け止めたいのかを分けて見ると、合う本がはっきりしてきそうです。
ここでは、子どもの気持ち別に選び方を整理し、早見表で代表の3冊を紹介します。
運動会の絵本は、子どもの気持ちに合わせて選ぶ
運動会の絵本は、行事のどこに子どもの目が向いているかで選ぶと、手に取りたい本が見つかります。
・運動会の雰囲気を知りたい子に
競技や応援、当日のにぎやかさが伝わる内容
・かけっこやダンスを楽しみにしている子に
走る、踊る、まねる動きが物語の中にある本
・勝ち負けが気になる子に
勝ったあと、負けたあと、くやしい気持ちまで描かれている作品
・本番前後の気持ちを受け止めたい子に
どきどき、疲れ、怒り、がんばった余韻に言葉を添えられる構成
楽しみにしている場面や心が動く場面から選んで、運動会の前にも終わったあとにも、親子で話したくなる一冊に出会ってくださいね。
運動会の絵本 早見表
まずは代表の3冊から。
運動会前後に親子でひらきたい本を探してみましょう。
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運動会の雰囲気を楽しく知りたい子へ
『ちびっこパンのうんどうかい』
パンたちの競技や応援を追ううちに、運動会のにぎやかな空気が先に見えてきます。
年齢目安:4・5歳から
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かけっこやダンスを楽しみたい子へ
『はしれ、ゴールの むこうまで!』
走る前の不安だけで終わらず、ゴールへ向かう時間を物語の中でたどれます。
年齢目安:読み聞かせ4歳ごろから/ひとり読み6歳ごろから
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勝ち負けや失敗が気になる子へ
『かっても まけても いいんだよ』
勝ちたい、負けたくない気持ちが強く出る日にも、くやしさとの付き合い方を親子で見られる内容です。
年齢目安:4歳から
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運動会の絵本 幼児向け|行事の雰囲気を楽しく知りたい子に
運動会をまだ経験していない子にとって、かけっこも玉入れも応援も、少し先にある知らない景色です。
園庭に人が集まり、友だちが走り、拍手の音が聞こえる一日。
ここでは、運動会のにぎわいを明るく描いた3冊を紹介します。
勝ち負けの前に、「こんな行事なんだ」と親子で眺められる本から見てみましょう。
『ちびっこパンのうんどうかい』|パンたちの競技で、運動会のにぎわいを先に知る
『ちびっこパンのうんどうかい』|パンたちの競技で、運動会のにぎわいを先に知る
『ちびっこパンのうんどうかい』は、あかぐみとしろぐみに分かれたパンたちが、競技に参加する絵本です。
ドーナツわなげ、ダンスがっせん、たまいれ、かけっこきょうそう。ページの中では、身近なパンたちが選手になって、運動会の一日をにぎやかに動かしていきます。
勝ち負けを強く見せるより、走る、応援する、みんなで参加する空気が先に伝わるところが、この本のよさです。
パンの表情や動きを追いながら、「運動会って、こんな感じなんだね」と親子で話すきっかけにもなります。
パンたちの競技を追ううちに、走る・応援する・参加する空気が楽しく伝わります。運動会の前に、行事のにぎわいを明るく知りたい子に。
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パンたちのにぎやかな運動会を通して、行事の楽しさに入りやすい絵本。
価格・在庫はリンク先でご確認ください。
『うんどうかいセブン新装版』|かけっこや玉入れで、運動会の流れが見えてくる
『うんどうかいセブン新装版』は、セブンと子どもたちが、かけっこや玉入れ、ダンスのある運動会を楽しむ行事絵本です。
走る、投げる、踊る、応援する。
競技の場面を順に追ううちに、運動会が「みんなで参加する一日」として見えてきます。
当日の説明を言葉だけで聞くより、絵の中で先に体験できるところが魅力です。
はじめての行事を、明るい見通しとして受け取れる絵本です。
かけっこや玉入れ、ダンスって何をするの? セブンと子どもたちの一日を追いながら、運動会の流れを先にたどります。
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『妖怪横丁大運動会』|妖怪たちの大運動会で、運動会の熱気を楽しむ
『妖怪横丁大運動会』では、妖怪たちが集まる大運動会が、画面いっぱいに広がります。
障害物競走、風神雷神の応援合戦、妖怪リレー。
現実の園行事をそのまま予習するというより、運動会の熱気やざわざわした楽しさを、妖怪たちの動きから味わう一冊です。
姿の違い、競技の迫力、会場全体のにぎやかさが、ページごとに押し寄せてきます。
行事をまじめに確認する前に、笑いながら運動会の空気へ近づけて◎。
妖怪たちが競技に飛び出すだけで、運動会がぐっと遊びの世界に近づきます。
障害物競走や妖怪リレーのにぎわいも楽しい一冊。
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運動会の絵本 幼児向け|かけっこやダンスを楽しみたい子に
スタートの合図を待つ顔。ゴールへ向かう足。音楽が流れた瞬間に、思わず動く手。
かけっこやダンスを楽しみにしている子にとって、体が動く場面そのものが運動会の大きな楽しみです。
ここで扱うのは、走る前の気持ちからゴールへ向かう物語と、音に合わせて体を揺らしたくなる本。
練習や本番の話が、絵の中の動きから始まります。
『はしれ、ゴールの むこうまで!』|走る前の気持ちから、ゴールの先へ
『はしれ、ゴールの むこうまで!』は、走るのが苦手な男の子が、運動会のかけっこに向かう姿を描きます。
スタート前の身構える気持ちに寄り添いながら、校長先生の言葉を受けて、ゴールの先まで走り抜けることに目が向いていきます。
順位よりも、ゴールを走り抜ける感覚。
「勝てるかどうか」だけに寄りがちなかけっこを、最後まで体を動かす場面として見直せます。
ゴールの先へ気持ちが伸びていく、運動会前の読み聞かせに重ねたい物語です。
勝てるかどうかに気持ちが寄る子にも、ゴールの先まで走り抜ける感覚が残ります。
かけっこの見方を少し広げたいときに。
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『おばけダンス』|音に合わせて、体が動き出す楽しさ
『おばけダンス』では、真夜中に「おどろん おどろん おどろんろん♪」の声とともに、おばけたちが次々にやってきます。
いったんもめん、からかさおばけ。
リズミカルなことばとポップな絵が重なり、読んでいるうちに手や体を動かしたくなる空気が生まれます。
運動会の行事を説明する本ではなく、ダンスの前に「音に合わせて動くって楽しい」と感じるための入口。
振りを覚える前の軽い準備として、親子で声に出して楽しめる一冊です。
ダンスの前に、まず音に合わせて体が動く楽しさを。
おばけたちのリズムにのって、声を出したり手を動かしたりしながら読めます。
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運動会の絵本 幼児向け|勝ち負けが気になる子に
「勝ちたい」「負けたくない」。運動会の前になると、その気持ちがいつもより強く出る子がいます。
くやしくて泣く、順番を気にする、友だちの結果が気になる。
勝ち負けは、幼児にとってただの順位ではなく、心が大きく動く出来事です。
ここでは、勝つ喜びと、負けたあとのくやしさをどちらも描いた2冊を紹介します。
結果の話だけで終わらず、がんばった時間や友だちとの関わりにも目を向けられる本です。
『かっても まけても いいんだよ』|勝ちたい気持ちと、負けたあとのくやしさを見つめる
『かっても まけても いいんだよ』では、ユニコーンの子どもガストンが、サッカーやゲームで思うように勝てず、いらだちを抱えます。
勝ちたい。負けるとくやしい。
その気持ちを否定せず、ママの言葉を通して、「いつも勝てるとは限らない」「楽しむことも大事」という視点にふれていきます。
運動会で順位がつく前に読むと、勝ち負けの話を感情ごと扱うきっかけになります。
くやしさを消すのではなく、もう一度やってみる余白が残る物語です。
負けたあとのくやしさを、ガストンの表情と一緒に見つめます。
勝ちたい気持ちを否定せず、親子で話すきっかけに。
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『ねずみくんのうんどうかい』|勝てないと思う気持ちに、別の見方が入る
『ねずみくんのうんどうかい』では、うさぎさんとかけっこをすることになったかめさんが、「かてっこないよ」と困っています。
そこへ、ねずみくんとねみちゃん。
勝つか負けるかだけを見ていた場面に、少し別の考え方が入り込んできます。
運動会のかけっこを、順位だけで終わらせないところがこの本の面白さです。
「勝てないかも」と感じる子にも、競技の見方がひとつではないことをそっと残してくれます。
「勝てないかも」と思ったかめさんの前に、ねずみくんたちがやってきます。
かけっこを順位だけで見ない余白が残る物語。
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📘 勝ち負けへのこだわりや、くやしい気持ちが強く残るときは、負けず嫌いな気持ちに寄り添う絵本も参考になります。

運動会の絵本 幼児向け|失敗が怖い・人前が苦手な子に
名前を呼ばれる、みんなの前に立つ、いつもと違う場所で動く。
運動会の本番が近づくと、楽しみとは別に、胸のあたりがきゅっとする子もいます。
ここで手に取りたいのは、失敗を消す本ではありません。
本番前のどきどきに名前をつけたり、不安で止まった心を少し整えたりするための2冊です。
うまくできるかどうかを急がず、まずその気持ちを親子で見つめる時間へつなげます。
『どきどきしてる』|本番前の胸の音に、名前をつける
『どきどきしてる』には、朝いちばんに声を出すにわとりや、もうすぐ蝶になりそうなさなぎの「どきどき」が出てきます。
こわいときだけでなく、うれしいとき、楽しみなときにも生まれる胸の音。
運動会の前に高ぶる気持ちを、失敗の前ぶれとして決めつけず、体の中で起きている自然な反応として眺められます。
「平気だよ」と急がせる前に、「どきどきしてるね」と親子で言葉にできる余白が残ります。
胸が高鳴るのは、こわいときだけではありません。
にわとりやさなぎの「どきどき」から、本番前の気持ちを眺め直せます。
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『きみのこころをつよくする えほん』|不安で止まる心に、整え方を手渡す
『きみのこころをつよくする えほん』では、不安や怒り、落ち込みなどの気持ちを、子どもにも届く言葉で整理していきます。
ネガティブな感情を否定せず、自分で心を鎮める方法へ目を向けるつくりです。
運動会の練習前に「できない」が出るときも、励ましを重ねる前に、今の気持ちを一緒に確かめる時間が持てます。
物語に深く入り込むというより、親子でページを見ながら、心の扱い方を短く確認する本。
本番前・練習後・うまくいかなかった日の振り返りに、静かなクッションとして入れられます。
練習前に「できない」が出たら、励ます前に気持ちの名前を確かめる時間を。
落ち着く動きまで、親子で短く確認できます。
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運動会の絵本 幼児向け|がんばったあとに読みたい、気持ちを受け止める本
運動会が終わると、子どもは結果だけでなく、一日ぶんの疲れや興奮も一緒に持ち帰ります。
勝ったことを何度も話したい日もあれば、負けた場面だけが残る日、泣いたあとに言葉が出ない日も。
ここでは、運動会のにぎやかさを笑いで受け止める本と、くやしさや怒りが残った日に開きたい本を取り上げます。
うまくまとめようとせず、その日の気持ちが少し落ち着くまで、親子でそばに置ける2冊です。
『オニのサラリーマン じごく・ごくらく運動会』|笑いながら、運動会の一日をほどく
『オニのサラリーマン じごく・ごくらく運動会』では、じごくチームとごくらくチームの親善運動会が、玉入れ、綱引き、借り物競走、騎馬戦、かけっこと続きます。
赤鬼のオニガワラ・ケンも、声援を受けながら競技へ大奮闘。
勝った、負けた、疲れた、笑った。
運動会のあとに残るいろいろな気持ちを、まじめな振り返りへ急がず、にぎやかな絵と関西弁の勢いの中でほどいていきます。
結果よりも、一日を過ごした熱が、ふっと笑いに変わる読後感です。
感想を聞き出すより先に、地獄と極楽の大運動会でひと笑い。
疲れや悔しさが残った夜にも、運動会の熱をゆるめます。
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『かいじゅうポポリは こうやって いかりをのりきった』|くやしさや怒りが残った日に
『かいじゅうポポリは こうやって いかりをのりきった』では、おこりんぼのポポリが友だちと大げんかしたあと、怒りのマスター・プワイズと出会います。
怒りを「だめ」と押さえ込むのではなく、爆発する前にどうつきあうかを、子どもにも見える形で描いています。
運動会のあと、負けたくやしさや友だちの言葉が体に残っているときにも、気持ちを少し外から眺めるきっかけになります。
怒ったことを責める前に、「どうしたら落ち着けるかな」と親子でページを開ける本です。
怒りが体に残っているとき、ポポリとプワイズのやりとりが気持ちを外から見る手がかりに。
運動会後の荒れた心に重なります。
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📘 失敗が怖くて一歩が出にくいときは、失敗が怖い気持ちに寄り添う絵本も参考になります。
まとめ|運動会の前後に、子どもの気持ちを一緒に眺める
運動会は、走る、踊る、応援する、待つ、見られる、結果を受け止める。
幼児にとって、いくつもの気持ちが動く一日です。
楽しみにしている子には、行事のにぎわいが見える本を。
かけっこやダンスに目が向いている子には、体を動かす場面が楽しく描かれた本を。
勝ち負けや失敗が気になる子には、その気持ちを急いで直そうとせず、言葉にして眺められる本を。
絵本があると、運動会の前にも、終わったあとの夕方にも、子どもの表情を少しゆっくり見られます。
がんばったこと、くやしかったこと、楽しかったこと。その日の気持ちが、親子の会話の中で少しずつほどけていきます。
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