負けず嫌いな子どもにおすすめの絵本|児童書専門の司書が「悔しさに合う一冊」を厳選

ブロックの前で気持ちを落ち着けている子どもの後ろ姿

負けず嫌いな子どもの姿を見ると、まっすぐで頼もしい反面、気持ちの強さに戸惑う場面もありますよね。

この記事では、「負けると泣いてしまう」「友だちとぶつかりやすい」「悔しさを力に変えたい」など、出やすい場面ごとに絵本を整理しました

児童書専門の司書としての観察をもとに、気持ちの出方に合う一冊を選びやすい形でまとめています。

後半では、絵本の先にも目を向けながら、親子で空気をやわらかくしやすい遊びや関連グッズにもふれていきます。

目次

【早見】負けず嫌いな子どもにおすすめの絵本|タイプ別に選びやすい3冊

負けず嫌いな気持ちの出方は、子どもによって少しずつ違います。

まずは、いま近い場面から選びやすいように、入口になる3冊を先に並べました。

負けると泣いてしまう子に

『感情を育てる じぶんのきもち』
くやしい、かなしい、いやだ。そんな気持ちの輪郭を、言葉でつかみやすくしてくれます。
対象年齢:3歳〜6歳  この本の紹介へ→

勝ち負けで友だちとぶつかりやすい子に

『このきもち どうする? ずるいって おもっちゃう!』
「ずるい」と感じたときの揺れを見つめながら、友だちとの摩擦を整理しやすくなる内容です。
対象年齢:3歳〜6歳  この本の紹介へ→

悔しさをがんばる力につなげたい子に

『かっても まけても いいんだよ』
勝ち負けで大きく揺れる気持ちを受け止めつつ、次の関わり方に目を向けやすくなります。
対象年齢:4歳〜小学校低学年  この本の紹介へ→

「負けると泣いてしまう」子どもにおすすめの絵本

負けたあとに涙が出るのは、気持ちが強く動いているしるしかもしれません。

勝ち負けの場面そのものより、くやしい、かなしい、いやだという気持ちをまだうまく言葉にできず、涙が先に出ることもあります。

ここでは、ぶつかった場面をそのまま終わらせず、気持ちの動きを少しずつ見直しやすくなる本を集めました。

『感情を育てる じぶんのきもち』|涙の前後にある気持ちを、言葉でつかみやすくなる

『感情を育てるじぶんのきもち』は、「いやだ」「うれしい」など日常で起きる感情を、言葉で伝える力につなげていく実用絵本です。

負けた直後に泣いてしまう場面では、悔しさ以外の気持ちが混ざり、本人も整理しづらいことがあります。

この絵本は、気持ちに名前をつけるところから始まるので、「いま何が苦しいのか」をつかみやすくなります。

ふわふわ犬“エモしょん”が案内役として登場し、親子で言葉を交わしながら読み進めやすい構成。

ミラーシートのしかけや巻末の大人向け解説も入り、家庭での声かけに落とし込みやすい一冊です。

※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます。

負けて涙が止まらない日。
いまの気持ちに名前をつけ、言葉で落ち着き直しやすくなります。

『感情を育てるじぶんのきもち』
作:わかる/監修:渡辺弥生
出版社:大泉書店
対象年齢:目安 3歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

『イライラのあらし』|気持ちがふくらんで止まらなくなる流れを見つめやすい

『イライラのあらし』は、小さな風のようだったエドのイライラが、落ち葉そうじをきっかけにどんどん大きくなり、街を巻き込む嵐になっていく絵本です。

止めたい気持ちがあっても、その勢いに押されて動いてしまう流れが、絵と言葉の重なりで見えやすくなっています。

負けた直後に涙や怒りが一気に出る子にも、急にあふれたように見える前から気持ちが動いていたのかもしれない、と重ねやすい一冊。

爆発の瞬間だけでなく、その少し手前のふくらみへ目を向けやすくなるので、反応そのものを責めずに読み返しやすいのも安心ポイントです。

負けて泣きや怒りが大きく出る日。
あふれる前から始まっていた気持ちの動きを、一緒に見直しやすくなります。

『イライラのあらし』
作:ルイーズ・グレッグ /絵:ジュリア・サルダ /訳:吉井知代子
出版社:金の星社
対象年齢:目安 4歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください

『こころ しずまる まほうの まねっこ こどもマインドフルネス』|大きくなる前の気持ちに、体から近づいていける

『こころ しずまる まほうの まねっこ こどもマインドフルネス』は、呼吸やポーズ、まねっこ遊びを通して、気持ちの波に体から近づいていく絵本です。

ことばで整理する前に涙や怒りが大きく出る子でも、まずは息をはく、まねして動くという入り方なら取りかかりやすさが残ります。

見てすぐ試せる形で進むので、「落ち着こう」と言われるより先に、体の感覚へ意識を戻しやすい構成です。

負けた直後の強い反応を押さえ込むのではなく、少しずつ静かなほうへ向かう足場として置きやすいのも魅力。

負けて泣きや怒りが大きく出る日。
ことばより先に、呼吸とまねっこ遊びで気持ちを静かなほうへ向けやすくなります。

『こころ しずまる まほうの まねっこ こどもマインドフルネス』
作・監修:芦谷道子/絵:ももろ
出版社:Gakken
対象年齢:目安 2歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

「勝ち負けで友だちとぶつかりやすい」子どもにおすすめの絵本

勝ち負けが気になる場面では、遊びそのものより先に、「ずるい」「なんで?」という気持ちが大きくなることがあります。

友だちとぶつかりやすいときは、勝敗の結果だけでなく、その場で動いた気持ちを見つめ直せる本があると助けになります。

ここでは、摩擦が起きたあとの空気を整理しやすくなるものから、相手と自分の気持ちを並べて見やすくなるものまで集めました。

📘 勝ち負けの場面だけでなく、友だちとの距離感そのものが気になりやすいときは、友だち関係のモヤモヤに寄り添う絵本にもつながります。

『このきもち どうする? ずるいって おもっちゃう!』|「ずるい」と感じたときの気持ちを、ひとつずつ見つめやすい

『このきもち どうする? ずるいって おもっちゃう!』は、「ずるい」と思ってしまう場面を入り口にしながら、その奥にある気持ちを見つめていく絵本です。

勝ち負けでぶつかるときは、負けたことそのものより、「自分ばかりいやだった」「相手だけ得をしている気がした」といった感覚が強く残ることがあります。

この本は、そうした揺れを言葉でたどりやすく、友だちとの摩擦をそのまま終わらせずに見直す助けになります。

勝ち負けが対人トラブルに変わりやすい子にとって、最初の一冊にしやすい内容です。

勝ち負けで友だちとぶつかる日。
「ずるい」の奥にある気持ちを言葉にし、関係をこじらせる前に見直しやすくなります。

『このきもち どうする? ずるいって おもっちゃう!』
作:わかる/監修:渡辺弥生
出版社:大泉書店
対象年齢:目安 3歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

『ドラのまほうのこきゅう』|怒ってしまったあとに、いったん落ち着く流れをつかみやすい

『ドラのまほうのこきゅう』は、正義感が強いけれど怒りっぽいネコまちのリーダー・ドラが、友だちを怒ってひとりぼっちになったあと、長老から教わる“まほうの呼吸”で気持ちを整えていく絵本です。

勝ち負けで友だちとぶつかりやすい子にも、言いすぎたあとで自分でも苦しくなる流れを重ねやすくなっています。

この本では、カーッとした気持ちをすぐ消そうとするのではなく、呼吸を使って少しずつ温度を下げていく道筋が見えやすいのが特徴です。

対人場面で気持ちが前に出たあと、「どう戻るか」を体の感覚と一緒にたどれるので、場面の立て直しを考える入口にも。

勝ち負けで言いすぎたあとに。
呼吸を入り口にして、こじれた空気を少しずつほどき直しやすくなります。

『ドラのまほうのこきゅう カッカしたきもちが スーッときえる』
監修:安藤俊介 /絵:ボビコ
出版社:パイ インターナショナル
対象年齢:目安 4歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

『じぶんのきもち ともだちのきもち』|自分だけでなく、相手の気持ちも並べて見やすくなる

『じぶんのきもち ともだちのきもち』は、友だちと楽しく過ごす場面だけでなく、けんかをしたり、モヤモヤしたりする場面も取り上げながら、おたがいの気持ちを確かめていく絵本です。

勝ち負けの場面では、自分のくやしさが大きいほど、相手がどう感じているかまでは見えにくくなることがあります。

この本は、自分の気持ちだけで話を進めず、「ともだちはどうだったかな」と視線を広げやすい構成。

気持ちを確かめ合うことで関係を立て直していく流れが見えやすく、ぶつかったあとを静かに振り返りたいときにも置きやすい一冊です。

勝ち負けで友だちとぶつかった日に。
自分のくやしさだけでなく、相手の気持ちも並べて見直しやすくなります。

『じぶんのきもち ともだちのきもち』
監修:渡辺弥生/絵:すがわらけいこ/編著:WILLこども知育研究所
出版社:金の星社
対象年齢:目安 3歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

「悔しさをがんばる力につなげたい」子どもにおすすめの絵本

悔しがる気持ちは、前に進みたい気持ちの裏返しでもあります。

ただ、その強さに引っぱられすぎると、負けたあとに立ち止まりやすくなることも。

ここでは、勝ち負けの場面を受け止めながら、気持ちを次の一歩へつなげやすくする絵本を集めました。

📘 悔しさのあとに「次やってみる」へつなげたい日は、一歩を踏み出す子どもへ贈る絵本も参考になります。

『かっても まけても いいんだよ』|勝ち負けで揺れる気持ちを受け止めながら、次の関わり方を考えやすい

かっても まけても いいんだよ』は、ゲームで負けたガストンが、くやしさや怒りで気持ちがいっぱいになるところから始まる絵本です。

勝った負けたの結果だけでなく、そのあとにどんな気持ちが残るのかをたどっていくので、悔しさの置き場を見つけやすくなっています。

うまくいかなかった気持ちを否定せず、どう振る舞うと次の時間が少しよくなるかへ視線が移っていく流れも、この本のよさです。

勝ち負けで気持ちが大きく揺れる子にも、「くやしい」で終わらず、その先を考える入口として置きやすい一冊。

負けてくやしさが大きく残る日に。
揺れた気持ちを受け止めながら、次の関わり方へ目を向けやすくなります。

『かっても まけても いいんだよ』
著:オーレリー・シアン・ショウ・シーヌ/訳:垣内磯子
出版社:主婦の友社
対象年齢:目安 3歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

『ほんとうは、どうしたいの? ミックをかえた たいようのことば』|悔しさに引っぱられすぎず、「これから」に気持ちを向けやすくなる

『ほんとうは、どうしたいの? ミックをかえた たいようのことば』は、落ち込みや迷いの中で、自分の気持ちを見つめ直していく物語です。

うまくいかなかったあと、悔しさの中にとどまり続ける子にとっては、「次はどうしたいか」を考える入口があると、気持ちが少し動きやすくなります。

この本は、結果だけに引っぱられず、その先にある自分の望みに目を向けやすくしてくれます。

負けたことをすぐに切り替えるのではなく、気持ちを抱えたまま次の一歩へ向かいたい子に合う作品です。

うまくいかず悔しさが残る日に。
過去の失敗だけで止まらず、「次はどうしたいか」へ気持ちを向けやすくなります。

『ほんとうは、どうしたいの? ミックをかえた たいようのことば』
文:由美村嬉々/絵:すみもとななみ /監修:久野和禎
出版社:講談社
対象年齢:目安 4歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

リビングのテーブルでカードゲームを楽しむきょうだいの様子

負けず嫌いな子どもと楽しみたい遊び・関連グッズ

絵本で気持ちをほどいたあと、家の中で空気を整えやすいのが「勝ち負けだけ」に寄りにくい遊びです。

ここでは、攻撃性が強くならず、手元の達成感へ意識を移しやすい3点を選びました。

負けた場面の“次の一手”として、自然につなげやすいラインナップです。

レシピ』|手元の完成に意識を向けやすいカードゲーム

まず「具材を集めて料理を完成させる」タイプのカードゲームです。

相手を邪魔するより、自分の手元を整える動きが中心になります。

勝ち負けがついても、遊びの焦点が“完成”に残りやすいのがポイント。

短時間で区切りを作りたい日にも合います。

相手を邪魔せず「手元の完成」に意識が向きやすい、空気が荒れにくいカードゲーム。

🛍️ レシピ|ホッパーエンターテイメント(カードゲーム/対象4歳〜)
※カードのひらがなが読めない場合は、大人の読み上げ補助があると入りやすくなります。

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

イチゴリラ』|運の要素で実力差が出にくい絵あわせカードゲーム

絵柄ごとに必要枚数が変わる、進化系の神経衰弱。

記憶だけで決まり切らず、運の要素が入りやすい設計です。

実力差が出すぎにくいぶん、負けたときの空気が重くなりにくいところ。

家族で同じ土俵に戻しやすいゲームです。

運の要素がほどよく入り、実力差が出すぎず家族で同じ土俵に戻しやすい絵あわせゲーム。

🛍️ イチゴリラ|すごろくや(絵あわせカードゲーム/対象3歳〜)
※最初から全カードを使うと難しく感じやすいので、枚数を減らして始めると進めやすいです。

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

にこせんべいあそび』|勝敗より「できた」を積みやすいバランスゲーム

せんべい型のピースを積んだり、ひっくり返したりするバランス遊び。

対戦だけにせず、自分なりの目標を置きやすいタイプです。

勝ち負けが刺さった日は、「昨日より高く積めた」など別の達成感へ逃がしやすいのも安心ポイント。

遊びの着地を穏やかにしやすくなります。

勝敗より「できた」が積み上がり、負けたあとも遊びの着地を穏やかにしやすいバランス遊び。

🛍️ にこせんべいあそび|アイアップ(バランスゲーム/対象3歳〜)
※お箸の操作が難しい場合は、最初は手で扱う形に変えると続けやすいです。

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

まとめ|負けず嫌いな気持ちに合う一冊を

負けず嫌いな気持ちは、困ったものとして切り分けるより、その出方に合った受け止め方を見つけていくほうが、親子で向き合いやすくなります。

涙が先に出る子、友だちとぶつかりやすい子、悔しさを次の力につなげたい子。

似ているように見えても、合う絵本は少しずつ違います。

大きく変えるためではなく、いま動いている気持ちを言葉にしやすくすること。

その入口として、絵本が役に立つこともあります。

その子らしい前向きさを育てていく時間の中で、そばに置いておける一冊が見つかりますように。

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この記事を書いた人

児童書専門の司書、子どもは2人です。子どもと本をつなぐ小さな図書室のような情報サイト『Room E726.6』を運営しています。

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