時計が気になりだした子の絵本|児童書専門の司書が選ぶ、「いま何時?」が増える時間の本

リビングで、ショートヘアの母親と3~4歳くらいの女の子がアナログの壁掛け時計を指さし、時間に目を向けている場面

図書館で仕事をしていると、「時計や時間を教えたいときの絵本はありますか」と聞かれることがあります。

その言葉の奥には、読めるようにする前に、家の中で時間が見えるようになってほしい、という気持ちが混ざっていることが多い印象です。

文字盤をのぞき込んだり、針を指で追って確かめたくなったり。

そんな様子が出てきたとき、絵本が入り口になることがあります。

今回は、教え込む方向へ急がず、生活の見通しから時間の感覚が回り出す時計の絵本を集めました

まずは早見の3冊から、今の雰囲気に近い1冊を選べる形にしています。

目次

はじめに|おすすめ3冊(早見)

時計が気になりだした今は、できる/できないを測るより、生活の中で時間に触れる入口を増やしたいところです。

ここでは先に3冊だけ並べ、いちばん近い雰囲気の1冊から選べる形にしました。

気になった本はリンクから紹介パートへ飛べます。

① 朝から夜まで、生活の時間をいっしょにたどる

『ミッキーの たのしい とけいえほん
ミッキーたちの一日の流れに合わせて、時計を見る場面が自然に差し込まれます。
年齢目安:年長〜 この本の紹介へ→

② 「いま何時?」が、遊びの中から出てくる

ペネロペいまなんじ?
時計の針を動かしながら、場面と時間がつながっていく構成です。
年齢目安:年中〜 この本の紹介へ

③ 半から分へ、急がずつなぐ(2冊)

とけいのほん 1(幼児絵本シリーズ)
「〜じはん」の感覚が、絵の流れと一緒に残っていきます。
年齢目安:年中〜 この本の紹介へ→

とけいのほん 2(幼児絵本シリーズ)
「分」は急がず、少しずつ確かめられる順番で進みます。
年齢目安:年中〜 この本の紹介へ→

時計に興味が出たら|“読ませる”より「生活で使う」が近道

子どもが時計を指さして確かめたくなると、親は「読めるようにしてあげたい」と考えてしまいますよね。

でも先に増えやすいのは、練習の回数より、時間の言葉が生活の中に混ざる回数かもしれません。

この章では、家の動きと一緒に時計が出てくる絵本を紹介します。

📘 朝の流れをまとめて整えたいときは、朝のしたくが少し楽になる絵本も参考になります。

『くろくまくんのとけいえほん』|時計を“読む”より先に、生活の順番が見えてくる

『くろくまくんの とけいえほん』は、くろくまくんと“とけいおじさん”の一日を追いながら、付属の時計を動かして遊べる絵本です。

「なんじ」は赤、「なんふん」は青という色分けがあり、針と同じ色の数字を読めばよい作り。

まずは物語として読み、興味が出てきたら場面に合わせて時計を合わせていきます。

「○時ちょうど」から「分」へ少しずつ進むので、練習の空気が強くなりにくい。

朝や出発前の「いま何時?」が増えてきた時期に合わせやすい一冊です。

※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます。

朝の支度や出発前に。
物語+付属時計で「次はこれ」が見え、時計が生活の手がかりとして残ります。。

『くろくまくんの とけいえほん(時計のみかたが楽しくわかる)』
作:たかい よしかず
出版社:くもん出版
対象年齢:目安 4歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

『とけいのえほん』|針の動きがそのまま“時間の手触り”になる

『とけいのえほん』は、お話の筋や針を回すしかけがない代わりに、時刻ごとに情景がひらく絵本です。

たとえば「午前4時」は仕込みを始める豆腐屋さん、「午後11時」は星明かりの下を急ぐトラックが描かれます。

大きな振子時計の絵と一緒に眺めるうち、数字の読み方より先に「この時間はこんな空気」という感覚が残っていきます。

親子でページをめくりながら、絵に合わせて小さな物語を足して読める余白もあります。

「何時何分」より前に、生活のリズムをつかみたい時期に合いますね。

時計を「読めるか」より前の時期に。
時刻の絵を眺めて話し、生活のリズムが手に取りやすくなります。

『とけいのえほん』
作:とだ こうしろう
出版社:戸田デザイン研究室
対象年齢:目安 3歳くらい〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

時計を生活で使う入口|一日の流れと一緒に覚える絵本

時計に興味が出ても、最初から「何時何分」を読めるように進めなくても構いません。

先に助けになるのは、生活の流れの中で時計を見る場面を増やしていくことかも。

この章では、一日の動きと一緒に時間が出てくる絵本を紹介します。

📘 小学校の生活を見通しで支えたいときは、入学前の子におすすめの絵本にも入口があります。

『ミッキーの たのしい とけいえほん』|一日の流れが見え、時計が生活に混ざる

『ミッキーの たのしい とけいえほん』は、朝起きてから眠るまでの出来事に合わせて、時計の針を動かして遊べる絵本です。

物語の「次はこれ」が先に立つので、時計を“読ませる”空気になりにくい作り。

盤面には「分」の目盛りが入っていて、5分・10分・15分・30分などもページ内で扱います。

長針と短針は連動して動く仕様ではないため、そこだけ最初に伝えておくと混乱が減りますよ。

したくや出発前の「いま何時?」が増えてきた時期に合わせやすい一冊です。

朝の支度や出発前に。
物語の一日と時計合わせが重なり、「次はこれ」が見えやすくなります。

『ミッキーの たのしい とけいえほん』
編:講談社
出版社:講談社
対象年齢:目安 3歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

『なんじなんぷん? でんしゃでおぼえる!とけいえほん』|出来事と時間が結びつき、区切りが作れる

『なんじなんぷん? でんしゃでおぼえる!とけいえほん』は、列車の発車時刻など、文章に出てくる時刻に合わせて時計を動かしていく絵本です。

時計モジュール付きで、写真の電車に惹かれた子が「合わせてみる」ほうへ自然に入れます。

ちょうどの時間だけでなく、1分単位で時刻を扱う説明があり、遊びの延長で「なんぷん」へ進める作りです。

朝から夜までのシーンが続くため、時計が“勉強”ではなく予定の区切りとして混ざっていきます。

鉄道のワンポイント解説や日本地図も入り、眺める楽しさが残ります。

「次はこれ」が分かりはじめた時期の、生活で使う時計の入口に合います。

電車の時刻表ごっこが始まった頃に。
出来事と時刻を重ねていくうち、生活の区切りが作りやすくなります。。

『なんじなんぷん? でんしゃでおぼえる!とけいえほん』
作:こどものほん編集部
出版社:交通新聞社
対象年齢:目安 3歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

「いま○時」から|“時”が口に残る時計絵本

時計が気になりだすと、針の動きと一緒に「○時」という言葉が目に入ってきます。

絵本の中で「○時」がくり返し出ると、ページをめくるたびに同じ言葉へ戻れます。

ここでは、針を合わせたり確かめたりしながら、「とき」を言うきっかけが増える絵本を紹介します。

『ペネロペいまなんじ?』|針を動かしながら、「いま何時?」が口に出る

『ペネロペいまなんじ?』は、プラスチックの時計を動かしながら、ペネロペの一日を追っていく絵本です。

時計は1分刻みで動き、ページの場面に合わせて針を合わせていきます。

「いま○時」と口に出し、合っているかを自分で確かめる時間が作りやすい構成。

針を動かす楽しさが先に立つぶん、「時計=勉強」の空気が濃くなりにくいのもうれしいですね。

読み終わりに残るのは、「いま何時?」が自然に口に出る感覚です。

支度前の「いま何時?」が増えた頃に。
針を合わせる遊びが残り、時計を生活で使う入口が作りやすくなります。

『ペネロペいまなんじ?』
文:ひがし かずこ/絵:ゲオルグ・ハレンスレーベン
出版社:岩崎書店
対象年齢:目安 4歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

『トイ・ストーリー とけいえほん』|好きな世界の中で、時計に手が伸びる

『トイ・ストーリー とけいえほん』は、キャラクターの場面に合わせて、手で針を動かせる時計つきのしかけ絵本です。

「おきる」「あそぶ」「おでかけ」など、一日の出来事がページごとに並び、時計を見る時間が自然に混ざってきます。

時計盤は分の目盛り入りで、短針と長針は色分けされているため、まずは「どっちの針か」を確かめるところから始めやすい構成です。

クイズ要素もあるので、絵を追う流れのまま時計へ目線が移りやすくなります。

「読めるか」より「合わせてみる」が先に起き、時計に触れる回数が残りやすい一冊。

「いま何時?」が増えた頃に。
好きな世界で針を動かし、時計に触れる時間が残ります。

『トイ・ストーリー とけいえほん』
編:講談社
出版社:講談社
対象年齢:目安 3歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

「半」まで行けたら|30分の感覚が残る絵本

この章は、「〜じはん」を30分の区切りとして扱うところに焦点を当てます。

針の形と「半」の言葉を、ページの流れの中で行ったり来たりできる本を選びました。

ここでは1冊紹介します。

『とけいのほん 1』|「〜じはん」を、針の形で確かめられる

『とけいのほん1』は、短針と長針が“ちび”“のっぽ”として登場し、「いま なんじ?」のやりとりで進む絵本です。

「○時」と「○時半」を見比べながら読み進め、長い針が6を指す形が何度も出てきます。

同じ時計を繰り返し見比べられ、針の位置の違いが目に残りやすい作りです。

ページを戻して確かめる動きが練習になり、親の説明も長引きにくい印象です。

30分単位で言えるようになると、待つ時間や次の予定を言葉にしやすくなりますね。

「〜じはん」が言いにくい時期に。
長い針が6の形をくり返し確かめ、30分の区切りが残りやすくなります。。

『とけいのほん1』
作:まつい のりこ
出版社:福音館書店
対象年齢:目安 3歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

「分」は急がない|細かさで折れないための橋渡し絵本

「分」に入ると、時計が急に細かく見えてきます。

ここで“正しく言う”を前に出しすぎると、時計の時間が重たくなりがちです。

この章では、細かさを増やしすぎずに、時計に触れる時間が残る絵本を紹介します。

『とけいのほん 2』|「分」を言う前に、針の動きを落ち着いて見られる

『とけいのほん2』は、おばけが出てきて時計の針と遊びながら、「何時何分」までの読み方へ進む絵本です。

『とけいのほん1』で「何時」「何時半」をつかんだあと、分の単位へ橋をかける位置づけ。

細かな数字を暗記するより前に、針が少しずつ進む様子を目で追える作りになっています。

「分」を急いで言わせないぶん、時計への抵抗が強まりにくい印象。

少しずつ触れていく間に、時計を見る時間が生活の中へ残っていきそうです。

「分」で折れたくない時期に。
おばけと一緒に針の動きを追い、30分の次へ自然につなげられます。

『とけいのほん2』
作:まつい のりこ
出版社:福音館書店
対象年齢:目安 3歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

『トミカ・プラレールたのしいとけいえほん』|好きな世界で、時間の細かさに慣れていく

『トミカ・プラレール たのしい とけいえほん』は、自分で針を動かせる時計モデル付きの絵本です。

長針は1分ごとに「カチカチ」と動かせ、短針は長針に連動して回ります。

朝から夜までの場面に合わせて、トミカやプラレールが登場し、ページを追うだけでも楽しい作り。

「分」を正しく言うより先に、時計に触れる回数が増える点が助けになります。

時計が“勉強”に寄りすぎず、遊びの延長で続けやすい一冊です。

「分」で空気が重くなる前に。好きな世界で針を動かし、時計に触れる回数を残せます。

『トミカ・プラレール たのしい とけいえほん』
出版社:交通新聞社

対象年齢:目安 3歳〜

価格・在庫はリンク先でご確認ください。

絵本の次に教材を考えるとき|わが家のペースを崩さない“道具”の選び方

絵本で時計に触れる時間が増えてきたら、教材を選択肢に入れるのも選択肢のひとつです。

ここで見るのは「時計が読めるように」だけではなく、生活の見通しや数の感覚まで含めて、家のやり方に合うかどうか。

比べ方の軸が一つあると、迷いが減ります。

時計に惹かれる今は、学びが広がる入口|教材は“芽を育てる道具”として添える

教材を考える場面は、「時計」だけを目的にすると窮屈になりやすいかもしれません。

絵本で生まれた興味は、生活の見通し、数の感覚、言葉にする力へ伸びていきます。

教材は、その伸びを“毎日の形”に落とす道具。

たとえば、時間の言葉が増える、順番が見える、数を扱う場面が増える。そこに一枚足す感覚です。

「時計を見たがる日が続く」「知りたいが増える」など、勢いがあるときほど、「教材」という道具が生きます。

選ぶ基準は「家庭の伸ばし方に合うか」|資料で“学びの広がり方”を見比べる

同じ年齢を対象にした教材でも、特徴はそれぞれです。

選ぶときは、合う・合わないを“気分”で決めず、見る場所を固定すると◎。

資料を見るときは、まず「1回の量」と「続け方のリズム」を押さえるとよいですよ。

毎日少しずつか、週末にまとめるか。

次に、親が関わる場面の多さと、子どもが一人で進められる余白を見ます。

最後に、復習の出し方や「できた・できない」の扱いが、家の空気に合うかを確かめる。

この順で目を通すと、生活の中にどう置くかが想像しやすくなります。

🌱 中身を見ると、量感や関わり方が家庭のペースに合うか判断しやすくなります。
気になるものから、資料で雰囲気を確認しておくと安心です。

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まとめ|時計は、暮らしの中で少しずつ近くなる

時計が気になりだすと、針や数字を追うだけでも楽しい時間になります。

絵本は「教える」より先に、朝・昼・夜の流れや、「○時」という言葉を自然に増やしてくれます。

読めるかどうかの確認に寄せず、好きな場面をいっしょに指さしながらページをめくるだけで十分。

気に入った1冊が見つかったら、しばらくは同じ本をくり返す読み方・遊び方もよく合います。

時計の話題が家の中に増えていく、その変化自体を楽しんでくださいね。

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🌱 時計・時間への興味を広げてあげたいときに。
気になるものから、資料で雰囲気を確認しておくと安心です。

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この記事を書いた人

児童書専門の司書、子どもは2人です。子どもと本をつなぐ小さな図書室のような情報サイト『Room E726.6』を運営しています。

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