「絵本で読書感想文を書けるのだろうか」と迷っていませんか。
これは、図書館で保護者の方からよく受ける質問のひとつです。
答えは「大丈夫。絵本を選んでも構いません」。
むしろ、場面や気持ちを追いやすい絵本のほうが書きやすい子もいます。
この記事では、体験と結びつけやすい絵本、気持ちを言葉にしやすい絵本、親子で話しやすい絵本とタイプ別に整理し、課題図書で進めたいときの選び方もまとめました。
ぜひ、夏休みに読む本選びの参考にしてみてください。
読書感想文は絵本でも十分取り組める
読書感想文というと長い物語を思い浮かべやすいかもしれませんが、絵本でも取り組めます。
絵本は場面がつかみやすく、登場人物の気持ちや出来事の流れを追いやすいため「どこが心に残ったか」を見つけやすいからです。
大切なのはページ数の多さではなく、その子が自分の経験や気持ちに引き寄せながら読めるかどうか。
読んだあとに「わたしもこんなことあった」「ここでこう思った」と立ち止まれる本なら、感想文の言葉も拾いやすくなります。
📘 感じたことを家で話す入口を作りたいときは、多様性を家で話せる絵本もおすすめです。
読書感想文に選びやすい絵本【早見】
まずは、読書感想文の入口にしやすい3冊を並べました。
どれも思ったことを拾いやすい絵本です。
自分の体験と重ねやすい絵本
『けがをした日』
学校での出来事を自分の経験と重ねやすく、「そのときどう思ったか」をたどりながら感想につなげやすい一冊。
年齢目安:小学校低学年〜中学年 この本の紹介へ→
気持ちを言葉にしやすい絵本
『いじわるなトラとおしゃべりなタンポポ』
登場人物どうしの気持ちの変化を追いやすく、「どこで気持ちが変わったか」を言葉にしやすい一冊。
年齢目安:小学校低学年〜 この本の紹介へ→
親子で話しながら進めやすい絵本
『みえないおしごと』
ユーモアと発想のおもしろさから入りやすく、「どこがおもしろかったか」を話しながら感想を広げやすい一冊。
年齢目安:小学校低学年〜 この本の紹介へ→
読書感想文|自分の体験と結びつけやすい絵本
読書感想文で手が止まりやすいのは、「何を書けばいいのか」がまだ見えていないときです。
そんな場面では、学校や家での出来事が自分の毎日と重なる絵本のほうが思い出せることを拾いやすそうです。
読んでいる途中で「わたしにもこんなことがあった」「この気持ちは分かる」と立ち止まれたら、感想の芯も見つけやすくなります。
まずは、自分の経験と結びつけながら進めやすい絵本から見ていきましょう。
【小学校低学年〜中学年】『けがをした日』|学校での出来事を自分の経験と重ねながら書きやすい
『けがをした日』は、学校の休み時間のけがをきっかけに、主人公の気持ちが揺れていく絵本です。
友だちとふざけていた時間やけがをしたあとの空気が身近で、「自分にも似たことがあった」と重ねやすくなります。
痛かった気持ちだけでなく、みんなに注目されて少し特別に感じる場面もあり、気持ちをひとつに決めずにたどれるのも特徴です。
出来事と気持ちを結びつけながら、自分の経験へ戻って書きたい子に向いています。
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親近感のある出来事がオーバーラップしやすい内容。
「自分はこうだった」と、気持ちを言葉にしやすそうです。
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【小学校低学年〜中学年】『きょうはぎょうざの日』|家での出来事を思い出しながら感想を広げやすい
『きょうはぎょうざの日』は、家族みんなでぎょうざを作る時間を描いた絵本です。
中国家庭料理を伝えてきたウー・ウェンさんの原案がもとになっており、皮を作る人、あんを用意する人、包む人と、台所の流れが具体的に見えてきます。
「うちでもやったことがある」と重ねやすい、台所のひととき。
食べものの話で終わらず、だれとどんなふうに過ごしたかまで思い出しやすいのも、この本のよさです。
家での出来事や家族との時間を自分の言葉で広げやすく、読書感想文の題材にもつなげやすい一冊です。
家族とのやり取りや、その場の空気まで思い出しながら感想を広げやすい作品です。
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【小学校低学年~】『ぼくは かける』|勝ちたい気持ちや失敗した日の思いを自分の経験に重ねやすい
『ぼくは かける』は、いちばんを目指して走るライオンが、ある失敗をきっかけに仲間の存在に気づいていく絵本です。
勝ちたい気持ち、うまくいかなかったあとの気まずさ、ライバルとの距離──子どもが日々の中でぶつかりやすい感情が見えやすく、「自分にもこんなことがあった」と重ねながら読みやすい。
結果だけでなく、そのとき心がどう動いたかをたどりやすいのもこの本のよさです。
読書感想文でも勝ち負けの出来事から自分の気持ちを広げやすく、書き出しを見つけやすい一冊です。
勝ち負けの出来事だけでなく、負けて悔しかった、うまくできなかったときの気持ちまで言葉にしやすくなります。
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読書感想文|気持ちを言葉にしやすい絵本
話の内容は分かっていても、「どこで心が動いたのか」を言葉にできなくて手が止まる──読書感想文に取り組む際によくある困りごとです。
このような子には、出来事の大きさより、気持ちの揺れが追いやすい本のほうが書き出しにつなげられるかもしれません。
うれしい、困った、言えなかった、分かってほしかった──そうした感情の流れを本の中でたどれたとき、自分の中にも似た気持ちが見つかりやすくなります。
ここでは、気持ちの動きを追いながら感想の言葉を拾いやすい絵本をまとめました。
【小学校低学年〜】『いじわるなトラとおしゃべりなタンポポ』|気持ちが変わる場面を見つけながら感想をまとめやすい
『いじわるなトラとおしゃべりなタンポポ』は、トラとタンポポのやり取りの中で、見え方が少しずつ変わっていく絵本です。
最初の印象のまま進まず、「このあとどうなったか」「どこで気持ちが動いたか」を追いやすいのが、この本の魅力。
大きな出来事を追うというより、会話や空気の変化に目を向けやすく、感想の芯を見つけやすくなります。
気持ちが変わった場面を手がかりにしながら、「ここが気になった」「自分はこう感じた」を書きやすい絵本です。
会話の流れをたどりながら、「どこで印象が変わったか」を言葉にしやすくなります。
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【小学校低学年〜】『とらのセーター』|だれかを思う気持ちから「自分なら」を広げやすい
『とらのセーター』は、ねこの代わりを頼まれたとらが、おばあちゃんのためにセーターを編む絵本です。
代わりをする気持ち、相手を思って動く時間、そしてねこが帰ってきたあとの空気。
出来事の流れが追いやすく、登場人物それぞれの気持ちを考えながら読み進めやすくなります。
だれかのために何かをしたことや、思っていたのと違う展開になったときの気持ちを重ねやすいのも、この本のよさです。
「自分ならどうするか」「そのとき何を感じるか」を広げながら書きやすい一冊です。
登場人物の気持ちをたどりながら、「自分ならどうするか」を感想に広げやすくなります。
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【小学校低学年~】『プールのひは、おなかいたいひ』|気が重い日の不安や緊張をたどりながら書きやすい
『プールのひは、おなかいたいひ』は、水が苦手な女の子が、水泳教室の日になるとおなかが痛くなってしまう絵本です。
行きたくない、でも休みたいとは言いにくい──そんな朝の重さがていねいに描かれていて、「わたしもこんなふうに思ったことがある」と重ねながら読みやすくなります。
そこから先生と一緒に水に入り、少しずつ苦手を越えていく流れもこの本の大切なところです。
不安な気持ちだけで終わらずどんなきっかけで一歩が出たのかまで追いやすいため、読書感想文でもその日の気持ちの変化を書き広げやすくなります。
こわかった気持ちだけでなく、そこから一歩動けた流れまで感想にしやすくなります。
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読書感想文|親子で話しやすい絵本
読書感想文は、読んだ直後にうまく言葉が出る子ばかりではありません。
おもしろかった気持ちはあっても、どこが残ったのか、何を中心に書けばよいのかがまだまとまっていないこともあります。
そんなときは、読み終えたあとに少し話せる本が助けになります。
理由は、答えを急がずに会話を重ねるうちに、「ここが気になった」「この場面が好きだった」と感想の芯が見えやすくなるから。
ここで選んだ絵本は、親子で言葉を交わしながら感想の芯を見つけやすい物語です。
【小学校低学年〜】『みえないおしごと』|おもしろかったところから感想を広げやすい
『みえないおしごと』は、身近なものの中で小さな人たちが働いているように見える発想が楽しい絵本です。
見えない仕事という見立てがおもしろく、「ここが好き」「これおもしろい」と言葉が出やすいのがこの本の大きな魅力。
かたく整理しようとしなくても会話が始まりやすく、読んだあとに「うちなら何があるかな」と発想を広げやすいのも特徴です。
おもしろかった場面や気になった発想から入りやすく、自分の言葉で感想をふくらませやすい一冊です。
何を書けばよいか止まりやすいときに。
おもしろかったところから話し始めやすく、そのまま感想文の材料を集めやすくなります。
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【小学校低学年〜中学年】『せかいは すきで あふれてる』|毎日の気持ちを話しながら感想の芯を見つけやすい
『せかいは すきで あふれてる』は、学校や毎日のことに窮屈さを感じている男の子が、見える世界を少しずつ変えていく絵本です。
最初は不満やいら立ちが前に出ているぶん、そのあとに「これも好きだった」と気づいていく流れが印象に残ります。
気持ちの向く先が変わる瞬間──そこが、この本の大きな魅力です。
親子で話すと、「わたしは何が好きかな」「最近うれしかったことは何だろう」と、自分の気持ちにも戻りやすくなります。
好きなものや心が動いた場面を手がかりにしながら、自分らしい感想の芯を見つけやすい一冊です。
好きなものや心が動いた場面から話し始めやすく、そのまま感想文の芯を見つけやすくなります。
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読書感想文|課題図書で進めたいときの選び方
課題図書で読書感想文に取り組むなら、一覧の中から早く決めることよりその子がどこで言葉を拾いやすいかを見るほうが大切です。
同じ学年向けでも、物語に入りやすい子、気持ちを追いやすい本が合う子、発見したことを書きたい子では、進みやすい本が変わります。
この章では、2026年の課題図書を小学校低学年の部と中学年の部に分けて整理しました。
長さではなく、その子がどこで気持ちを動かしやすいか にフォーカスすると、自分の体験と結びつけやすく、感想を書き出しやすい本を選びやすくなります。
📘 読んだことを言葉にする習慣ごと育てたいときは、子ども新聞の比較も参考になります。
課題図書が合いやすいケース
課題図書で進めるよさは、読書感想文の候補として迷いにくいところにあります。
一方で、課題図書ならどれでも書きやすいわけではありません。
物語を追いやすい本、気持ちの動きをたどりやすい本、見つけたことを書きやすい本など、書きやすさのタイプはそれぞれです。
ポイントは、課題図書の中でもその子が入りやすい一冊を選ぶことです。
その子ならではの感想が出やすい本はどれか、無理なく取り組めそうか、という視点で選べるとよいですね。
【2026年】小学校低学年の課題図書
2026年の小学校低学年の課題図書では、物語を追いやすい本、毎日の出来事を重ねやすい本、言葉や気持ちを考えやすい本、見つけたことを書きやすい本と、それぞれ入口が少しずつ異なります。
以下にそれぞれのポイントをまとめました。
『まこちゃんとコトバロボ』は、宿題がきらいなまこちゃんが、コトバロボと出会って少しずつ気持ちを変えていく物語です。
出来事の流れを追いやすく、まこちゃんの言葉や行動、その変化をたどりながら、「ここが気になった」「自分ならどうするか」を感想にまとめやすくなります。
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『なにかいいことあった?』は、公園で「いいこと」を探しながら進む絵本で、毎日の出来事と自分の生活を重ねやすい一冊です。
「わたしにもこんなことがあった」と思い出しやすく、身近な体験やそのときの気持ちから感想を広げやすくなります。
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『ララのまほうのことば』は、草木にやさしい言葉をかけるララの姿を通して、言葉がもつ力や、まわりへのまなざしを感じ取りやすい一冊です。
出来事を追うだけでなく、「どんな言葉が心に残ったか」「その言葉で何が変わったか」から感想をまとめやすくなります。
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『たねはいのちのおわりとはじまり』は、物語を追うより、写真を見ながら見つけたことや気づいたことを書きたいときに入りやすい本です。
読んで知ったことや、心が動いた種の形・芽ばえの姿を手がかりにしながら、発見型で感想を組み立てやすくなります。
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【2026年】小学校中学年の課題図書
中学年の課題図書は、物語の中で気持ちを追いやすい本、主人公の一日をたどりながら考えやすい本、知ったことと感じたことを一緒に書きやすい本、驚きや発見から入りやすい本と、それぞれ入口が少しずつ異なります。
『まだまだここから』は、努力してもうまくいかなかった経験や、そのときの気持ちに重ねながら読みやすい一冊です。
がんばったのに報われなかった思いをたどりながら、主人公が何に気づいていくのかを追いやすく、自分の経験と結びつけて感想を広げやすくなります。
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『それからぼくはひとりで歩く』は、主人公の一日を追いながら、「自分ならどう感じるか」を考えやすい物語です。
見栄を張ったことや、そのあとの不安、ひとりで進んでいく気持ちをたどりやすく、心が動いた場面から感想をまとめやすくなります。
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『おいしいお米をつくりたい!:ゆうちゃん、小学生で農家に弟子入りしました』は、知ったことと感じたことの両方を書きたいときに入りやすい本です。
米づくりに挑む過程が具体的に見えやすく、ゆうちゃんが何を学び、まわりの人とどう関わっていったかを追いながら感想へつなげやすくなります。
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『宇宙でウンチ:みんなの知らない宇宙トイレのひみつ』は、驚きや発見を軸に感想を広げやすい一冊です。
宇宙の知識を読むだけでなく、「いちばんおもしろかったこと」や「意外だったこと」から書き出しやすく、知ったことと感じたことをつなげながら進めやすくなります。
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まとめ|その子に合う一冊なら、読書感想文に絵本も◎
読書感想文は、長さのある本を読むことより、心に残った場面や気持ちを見つけられるかどうかで進めやすさが変わります。
自分の体験に重ねやすい本、気持ちの流れを追いやすい本、話しながら考えをまとめやすい本など、その子に合う入り口が見つかれば、書きたいことも少しずつ見えやすくなります。
大切なのは、無理なく言葉を拾いやすい一冊を選ぶこと。
読んだあとに残った「ここが気になった」「この場面が好きだった」という感覚は、そのまま感想文の芯になっていきます。
夏休みの読書感想文は、絵本を選んでも構いません。
心が動いた場面や自分の経験と重なる瞬間があれば、十分に感想を広げていけます。
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